Executiveネットワーク

開催日:2024年01月16日

2023年度 J-Win Executive ネットワーク 1月度定例会を開催しました

1月16日(火)、J-Win Executive ネットワーク 1月定例会を会場(アークヒルズクラブ)とオンラインで開催し、会場40名 WEB18名 合計58名の参加となりました。

2023年度Executive ネットワーク定例会のテーマは 「グローバル」 と 「STEM」です。
1月度定例会では、アーティストであり、東京藝術大学テザイン科准教授、株式会社Cradle代表取締役社長のスプツニ子!様をお招きし、『思い込みから解放しよう!』と題してご講演いただきました。

■アジェンダ

  1. 開会 / 講演者ご紹介
  2. ご講演
    「思い込みから解放しよう!」
    アーティスト、東京藝術大学テザイン科准教授、株式会社Cradle代表取締役社長
    スプツニ子!様
  3. 質疑応答、写真撮影
  4. 講師を交えて懇親会

「思い込みから解放しよう!」
アーティスト、東京藝術大学テザイン科准教授、株式会社Cradle代表取締役社長
スプツニ子!様 

ご講演では、日本の現状や課題に対して、多岐にわたり、新しい視点を提供してくださいました。 海外での学びや仕事をしてきたご経験を踏まえ、EQUITY(公平)に関する理解を深めること、当人たちに差別する意識がなくても、社会や企業の構造によって特定の性別や人種などにとって不利な状況が生まれてしまう「構造的な差別」などについて、グローバルな視点を交えながらお話しいただきました。 OECD加盟国で最下位となった「日本の理系女性を増やすには?」のテーマについても触れていただきました。 科学的なデータからも男脳・女脳といった性差による違いはなく、思考や能力についても一般化可能な差などは存在しません。違いがあるのは理系女性が少数であったことから、「女の子には数学は向かない」という、社会の思い込みによるものです。

講師のスプツニ子!様からは、これからの次世代のために、社会構造そのものを一緒にリデザインしていけたら嬉しい、という前向きなコメントをいただきました。
社会を変えようというエネルギーに溢れ、知性と努力に裏打ちされた見識と、さらなる情報を集め、突き詰めて思考し行動する姿勢は、Executiveネットワークメンバーにとっても大きな原動力になりました。

参加者コメント(アンケートより抜粋)
  • データと事例を駆使したメッセージが分かりやすく、現状の問題を改めて認識するとともに自身の行動を少しずつ変えていこうという意識変革につながった。
  • DE&Iに関して、最近のデータにアップデートされた情報が、データ等に基づきわかりやすく紹介されており、興味深く拝聴しました。
  • D&Iの推進において、構造的な差別に対して仕組みを変えることが重要であるということを気づかされた。また、日本で理系女性が少ない理由についても興味深い示唆があった。
  • 一歩間違えれば感情論になりかねないようなジェンダーのテーマについて、軽快かつロジカル、ユーモアたっぷりにお話しいただいたことが印象に残った。自分もシニア男性層にこのような形で伝えられればどんなに良いかと心から思った。公平と公正は違うという点、まったく同感なので、一緒に世の中がよい方向に動くように活動で貢献していければいいなと思った。
  • 何より、ご講演もディスカッションも明るく楽しい時間を過ごせました。娘の背中を押すのは父ではなく、母の力強い励ましなんですね。未だ、女性が個性を発揮して伸びやかに働ける環境には程遠いですが、一人ひとりが諦めずしなやかに歩み続ければ道は開けるように思いました。
  • 女性活躍推進を妨げているのは男性だけではなく我々女性自身だったことに理解を深めることができた。女性は自分の能力を低く見積もる=3割減で過小評価する傾向があることを前提に、自信を意識して高く持ち自己肯定感を持たせられるように、「3倍」働きかけていこうと思います。
  • 足がすくみそうなとき、グローバルで自己評価が、男性は1.3倍、女性は0.7倍なんだと思い、第1歩を踏み出すことをしていきたい。
  • ステップアップしたい女性に「3回声かけよう」、自己肯定感「あなたならできる、を10回言う」など具体的なアドバイスをいただきました。後輩への働きかけ、また自分自身が自信を失いそうになった時にトライしてみます。

【スプツニ子!様 ご略歴】

東京都生まれ。本名・尾嵜優美。
2006年、ロンドン大学インペリアル・カレッジの数学科と情報工学科を卒業後、英国王立芸術学院(RCA) デザイン・インタラクションズ専攻修士課程を修了。MIT(マサチューセッツ工科大)メディアラボ助教授、東大大学院特任准教授を経て、現在、東京藝術大学美術学部デザイン科准教授。「生理マシーン、タカシの場合。」や「ムーンウォーク☆マシン、セレナの一歩」など、テクノロジーやジェンダーなどをテーマにした作品を多数発表している。
2019年、ダイバ-シティ・エクイティ&インクルージョンの推進を目指し「Cradle」を設立、代表取締役社長を務める。