High Potentialネットワーク
開催日:2022年04月20日
「J-Win 第12期High Potentialネットワーク4月度定例会」を開催しました
第12期のキックオフとなる「J-Win High Potentialネットワーク 4月度定例会」を、2022年4月20日(水)に開催いたしました。当日は会場参加が19名、オンライン参加は200名、合計219名のメンバー参加となりました。会場では新型コロナウィルス感染対策を徹底し、ハイブリットスタイルでのスタートです。
ダイバーシティが経営戦略であることを理解する
活動のスタートにあたり、ダイバーシティが企業の経営戦略であることの理解とともに、J-Win活動の目的・プログラム概要・一年間の流れを共有しました。
内永理事長による講演「経営戦略としてのダイバーシティ・マネジメント」では、急速に変化する時代に打ち勝つため、経営戦略としてのダイバーシティの重要性、女性がキャリアアップすることの意義などについてお話されました。講演後はメンバーとの質疑応答。内永理事長からは自身の体験談を交え、一人一人に回答いただきました。
メンバー全員が、大きく変貌する世界の動きや日本企業が置かれた現状を再認識し、所属する企業の一員としての自覚を持って、活動に参加することの大切さを学ぶ機会になりました。
以下に講演の様子をダイジェストでご紹介します。
「経営戦略としてのダイバーシティ・マネジメント」
J-Win理事長 内永ゆか子
変化のスピードが加速する時代を生き抜くために、ビジネスモデルを変える
J-Winの活動をスタートするにあたり、ダイバーシティが企業にとってどのような意味があるのかをまず理解していただきたいと思います。
世界は急速にフラット化しています。世界中の出来事が瞬時に目の前の仕事に影響してきています。企業間の競争も激しくなる中で、従来のビジネスモデルだけを踏襲していては、競争に打ち勝ち、走り続けることが難しい時代であり、ビジネスモデルそのものを変えていくようなチャレンジが求められています。
こうした時に、これまでの同じ成功体験を持った人たちだけで一生懸命考えても、新しいビジネスモデルを生み出すことは難しいものです。そこで必要となるのが多様性、ダイバーシティの考え方です。まったく違うバックグランド、価値観、発想を持った人たちの意見を柔軟に受け入れ、イノベーションが生み出されるきっかけを創っていく。これこそがビジネスモデルを変える鍵です。だからこそ世界中の多くの企業が、このダイバーシティに注目しているのです。
なぜ女性活用が経営戦略として求められているか
世界経済フォーラムが発表したジェンダー・ギャップ・インデックス2021で日本は120位となりました。世界では最下位のグループです。このランキングは相対値での比較ですから、日本のランキングが下がり続けているということは、世界は多様性を極めて大切にして、真剣に取り組んでいることの現れです。
企業が生き延びるために、企業が強くなるために多様性が必要です。多様性と言うとすぐ外国人をイメージする方もいますが、多様性の第一歩は女性からです。理由は簡単、人口の半分は女性であり、企業にも女性は多くいます。そこに違いがあるとすれば過去の成功体験を共有していないこと。だから最もハードルが低いダイバーシティは女性になるのです。身近にいて多くを理解している女性ですら活用できないのであれば、他の多様性を活用するのは極めて難しいと考えます。
オールド・ボーイズ・ネットワーク
組織の男性の中では、阿吽の呼吸、オールド・ボーイズネット・ワークがあります。
これまで成功を収めてきた企業の中で、マジョリティであった男性がつくり上げてきたビジネスルールや仕事の進め方、風土や文化と言ったものです。問題なのはこれらの約束事を男性間は共有出来ているのに対し、女性には教えてこなかった事です。オールド・ボーイズ・ネットワークが女性活躍に向けて高いバリアになっています。
第12期High Potentialネットワークメンバーへのメッセージ
自分のキャリアに対して目標を明確に持つことが大事です。私自身、なぜキャリアをあげたいか聞かれたときに、大きい仕事がしたいからと思いました。TOPに行けばやりたい事ができるのです。
上司から定年退職の時にどのポジションまで上がっていたいですか、と聞かれたことがあります。自分のキャリアアップの目標は高くしましょう。視座を上げれば会社の見方も変わってきます、経営層の発言の理解力も変わってきます。与えられたチャンスは、不安でもチャレンジしてください。
上に行けば行くほど、個人の能力だけではなく人脈がものを言います。
J-Winでは人脈がつくれます。そして、メンターを持ってください。皆さんへのメッセージとして届けたいのは、キャリアの馬に乗り続けてほしいということです。チャンスが来ています。挑戦してみてください。
講演の感想~参加者アンケートより~
- ユーモアを交えながらの内永理事長の講演、とてもパワフルで、私自身も心に火が付くような講演でした。内永理事長の講演をぜひ男性社員や、これから管理職を目指す女性みんなに聞いて欲しいと感じました。女性活躍推進は、女性のためにあると思っていたのですが、会社のカルチャーを変えるためと伺って、改めてダイバーシティの大切さを感じました。
ビジネスモデルを変えてかないと維持できないというメッセージを聞き、これまでマイノリティだった女性が活躍することで、会社にイノベーションを起こしていきたいと強く思いました。馬に乗ったら下りない、乗り続けること、それが自分の人生を豊かにするという言葉を胸に、チャンスに対して、結果を出す!!という強い気持ちを持ち、大きい仕事ができるよう自己研磨していきたいと思います。 - テクノロジーの進歩が、企業に多様性を求め、多様性は企業戦略であり、ガースナーが企業のダイバーシティを経営戦略として位置づけた話がとても興味深く感じました。 これまでダイバーシティと言われていたものの、本質はわかってなかったと思います。また女性・男性ではなく、マジョリティー・マイノリティーの話であることも腹におち、日本が現在でも相当遅れていると感じました。ジェンダーギャップ指数が低く、そこを解消していかないと、世界に通用す企業にはならない、また企業独特のカルチャー 共有している考え方・物の進め方⇒オールド・ボーイズ・ネットワークは、どこの企業にもあることで、会社独自ルールといったものは確実に存在しており、日本企業における課題だと思います。
- 自分自身馬をおりない覚悟が足りていなかったこと、管理職になってから明らかに目線やできることが変わり、仕事にやりがいを感じていたのに対して、これ以上を目指すことにあきらめやためらいを感じていたと改めて認識しました。
自分が努力し続けることが、自分のためになるだけではなく、日本をグローバル水準まで押し上げられる、また自分が所属している会社のためにもなると開き直って上を目指す覚悟をし、この1年活動し続けようと感じました。具体的には、J-winの活動にあたっては対面での定例会等の参加にて人脈を構築すること、会社の代表者として積極的に発言することを念じて、活動します。 - 自分が今まで仕事をしてきて不安に思うことや、モヤモヤしていた気持ちがすっきりしました。特に正義感だけではなくしたたかに生きてくことの必要性は、身につけなければならないスキルであると今までの経験も踏まえて思いました。
「男性」「女性」というのではなく、「女性がマイノリティだっただけ」ということもとても腑に落ち、自分自身も「女性だから能力ではなく性別で優遇されている」と思うのが嫌でしたが、そうではなく、しっかりと与えられたチャンスを生かし、業務に取り組もうと思いました。
J-Winの活動を通じて、社外の方とのネットワークを強固にし、仲間を作りキャリアに対する目標を明確にしていきたいとより思いました。