High Potentialネットワーク

開催日:2023年09月13日

「第13期 High Potential ネットワーク 9月度定例会」を開催しました

9月13日(水)、J-Win High Potential ネットワーク 9月度定例会を会場(機械振興会館)とオンラインによるハイブリッド形式にて開催しました。

今回の定例会のゴールとして設定された「テクノロジーとは何か、社会・ビジネス・私生活へ与える影響(変遷・メリット・デメリットなど)を理解する」が伝えられた後、日本アイ・ビー・エム株式会社 副社長執行役員 最高技術責任者 兼 研究開発担当 森本 典繁氏より「テクノロジーから見る社会の未来」を演題にご講演いただきました。

「テクノロジーから見る社会の未来」
日本アイ・ビー・エム株式会社 副社長執行役員 最高技術責任者 兼 研究開発担当
森本 典繁 氏

科学・技術は歴史的な発見の積み重ねによって不可逆的に発展する。具体的な事象には、それを裏付けるテクノロジーの進化があることがわかる。 「未来の世界を想像してみる」のテーマでは、社会の動向を鑑みて、テクノロジーの活用方法と社会への影響を洞察することで、未来をある程度想像することが出来るようになることなどを詳しくお話しいただきました。 さらに「2050年にはこんなに変わっている」のテーマでは、重要性が増す Data、AI、Computing、Infrastructureの最新事例を挙げながら、科学的な手法により発見が加速されていくことと、経験則に基づく主観的な未来予測を述べられました。

ご講演に続き、質疑応答とワークショップが開催されました。
テクノロジーに係る社会的な課題・企業の課題として、デジタル格差が懸念される中で誰一人として取り残されないための取組みとは、といった質問がでるなど、メンバー自身も未来をつくる責任者の一人であるとの認識に繋がったようです。

●参加メンバーのアンケートより(抜粋)
  • テクノロジーは遠い世界のこと、自分には理解できないと思い込んでいた。テクノロジーとは、科学と社会の両方から影響受けて発展していくものであり、今後、どのような技術が必要であるかを考えることはできる、と感じた。
  • 科学、技術、社会それぞれの動きを知ることで、未来を予測できるということが衝撃でした。
  • 今回の講演を通して、テクノロジーは社会からのニーズや刺激によって生まれ、革命を起こしていくということが分かりました。
  • 「技術が、科学や社会とつながっている」「だから予測はある程度可能」というお話が印象に残りました。
  • 自分の仕事、会社のために何ができるか、常に考え想像し、明るい未来を築きたいと思ったのは初めてと言っても過言ではありません。

【森本典繁様 ご略歴】
1987年、日本アイ・ビー・エム株式会社入社後、メインフレームやPC用のディスプレイの開発を担当。
1995年、米マサチューセッツ工科大学への留学、MIT Media Labでの研究員を経てIBM東京基礎研究所に転入。
2006年、米国IBMワトソン研究所赴任
2008年、グローバル研究戦略担当に就任し、世界の10以上の地域で新規基礎研究所設置の為の評価や計画を立案。
2009年、IBM東京基礎研究所所長に就任。
2015年、IBM Asia Pacificに転出し域内10か国を統括するChief Technology Officerを担当。
2017年、日本に帰国し、執行役員 研究開発担当に就任
2020年、最高技術責任者を兼任。
2021年.常務執行役員に就任。
2023年より現職。
情報処理学会会長、IT連盟理事、SMBCグループ・テクノロジー・アドバイザー、至善館大学特任教授、経済産業省半導体・デジタル戦略検討会議メンバー、等。