CEO会議/実行リーダーの会| 企業責任者会議

開催日:2023年05月26日

「第3回企業責任者会議」を開催しました

2023年5月26日(金)、第3回企業責任者会議を会場(ベルサール九段)とオンラインによるハイブリッド形式にて開催しました。

企業責任者は企業のダイバーシティ推進の最高責任者であり、経営トップとダイバーシティ推進実務者をつなぐ要という重要な役割があります。 企業責任者の皆様には従来にも増してD&I推進活動に深く関わっていただきたい、J-Win活動についてもより理解いただきたいという想いから企業責任者会議を2022年9月に発足しました。
第3回目の今回はダイバーシティ推進責任者・担当者、男性ネットワークの参加メンバーより活動報告を実施いただきました。活動成果のひとつ「ダイバーシティことはじめ」「オールド・ボーイズ・ネットワーク可視化イラストブック」など社内で是非参考にしたいと注目が集まりました。

アジェンダ

  • 横尾理事長ご挨拶
  • ダイバーシティ推進責任者会議 2022年度課題研究会活動報告
    「経営層の理解促進」 株式会社ベルシステム24ホールディングス 上村 こころ 様
    「企業文化の醸成」 株式会社DACホールディングス 川﨑 恭子 様
    「D&I推進者サポート」 TDK株式会社 安藤 科容子 様
  • 2022年度男性ネットワーク分科会報告
    「オールド・ボーイズ・ネットワークの可視化」 東日本電信電話株式会社 上村 雄亮 様
    「D&I推進に向けた意識改革・理解の浸透」 大日本印刷株式会社 小池 周 様
  • 内永会長理事ご挨拶

横尾理事長ご挨拶

経営トップと実務者をつなぐ企業責任者の皆様がJ-Win活動を理解、D&I推進を深化させることを目的に昨年、企業責任者会議を発足させました。 J-Winでは今年度の活動方針として、女性3層ネットワーク、D&I推進3層システムにおける縦と横の連携を強化させていきたいと考えています。
女性3層ネットワークの活動は歴史もあり、Give backなど縦の連携ができています。
また、横の連携としてもExecutiveネットワークメンバーが男性ネットワークメンバーとのラウンドテーブルを実施しています。 D&I推進3層でも縦の連携を強めて、企業内の一貫した経営戦略としてのダイバーシティ推進という実効性を上げていきたいと考えています。
企業責任者の皆様には本会議を通じて現場の第一線にいるダイバーシティ推進責任者・担当者、男性管理職がどのような意識、課題解決に向けたアイディアを持っているか、何に悩みながらどんな活動をしているかを受け止めて、自社のD&I推進のヒントとしていただきたいと思います。

■ 2022年度課題研究会報告

課題研究会はダイバーシティ推進責任者・担当者が、課題意識を持ちながら明確な回答を有せず、また向き合いにくいテーマに自主的な活動でチャレンジした研究会です。「経営層の理解促進」「企業文化の醸成」「D&I推進者サポート」の各研究会テーマのメンバーにより研究会活動内容について報告いただきました。

「経営層の理解促進」株式会社ベルシステム24ホールディングス 上村 こころ 様

経営層の理解促進という課題に対しては、「経営層が充分にD&I推進を理解できていないのでは」といった問題意識がありました。しかし、そればかりではなく 「理解はしているが、行動に表れていない」「経営層の考えが共有されておらずD&I推進者の想いとの齟齬が生まれている」などの場合があることがわかりました。 参加メンバー企業の状況をカテゴリー分けし、ケーススタディとして1社を取り上げ、どんな方法をとれば経営層の理解が深まり社員へと浸透するのか、試行したプロセス、結果、気づきについて報告いただきました。

「企業文化の醸成」株式会社DACホールディングス 川﨑 恭子 様

「D&I推進の次のステップへの足掛かりとなるカルチャー醸成のしかた」「カルチャーは企業変革に必要か」等、「企業文化」に関する様々な課題意識を抱えた参加メンバーが、D&I先進企業へのヒアリングを行い、その後、有識者とのディスカッションを経て得た気づきについて、また、メンバーの次の行動について報告いただきました。

「D&I推進者サポート」TDK株式会社 安藤 科容子 様

D&I推進担当者は短い期間で交代することが多く、また、組織としての歴史が比較的浅いという状況から知識やノウハウが蓄積されにくいという現実があります。「D&I推進の新規担当者を支援したい」という想いから、D&I推進を長く担当しているメンバーが自身の経験を活かし『ダイバーシティことはじめ』という仕事ガイドを作成しました。 作成の経緯とともに、内容を一部紹介いただきました。

■ 男性ネットワーク分科会活動報告

男性ネットワーク分科会から、「オールド・ボーイズ・ネットワークの可視化」と「D&I推進に向けた意識改革・理解の浸透」の2チームより報告がありました。

「オールド・ボーイズ・ネットワークの可視化」東日本電信電話株式会社 上村 雄亮 様

オールド・ボーイズ・ネットワーク(OBN)を可視化、自分ごと化し、メンバー全員がチェンジエージェントになっていこうと取り組みました。 男性ネットワークの先輩たちが取り組んだ「変えられる行動10か条」を出発点に「そうそう、あるある」に留めず、どこに問題があり、具体的にどうすれば良いか。 次にOBNが現れがちな職場のシーンごとに、具体的にどんな行動がOBNに当たるのか、それをどう変えればよいか。 解決シーンをイラストで解説したイラストブックを作成しました。

「D&I推進に向けた意識改革・理解の浸透」大日本印刷株式会社 小池 周 様

「D&I推進・女性活躍推進の目的を理解できている一般社員が極めて少ないのではないか」「性別、年代によって浸透度に違いがあるのではないか」という課題(仮説)を持ち、D&I推進に向け社員目線で効果的な施策を立案するというテーマの活動を行いました。
年代別、男女別にアンケートやヒアリングを実施し、「女性活躍推進がD&I推進の最初のステップであることが理解されていない」という事実にたどりつき、解決策として「経営戦略としてのD&I推進の真の目的を正しく伝える」ことをはじめ6つの施策を紹介しました。

内永会長理事ご挨拶

スタート当時のJ-Winは、女性自身が意識を変えなければ女性活躍は進まないということで「女性ネットワーク活動」から始めました。 しかし、当事者である女性にだけフォーカスするのではなく、会社の仕組みの中に根付かせるためには、経営トップであり、D&I推進の要である企業責任者の皆様が、積極的にリーダーシップを発揮して、関与するタイミングになっているのです。
D&I推進は経営戦略として考えた時に、企業責任者の皆様が担う役割というのはますます大きくなっています。
女性3層ネットワークによるリーダー育成という枠から踏み出して、会社を良くするための経営戦略としてダイバーシティという観点での議論を進めさせていただきたいと考えます。 皆様にご意見をいただきながらぜひ、一緒に活動させていただきたいと思います。