High Potentialネットワーク
開催日:2023年03月10日
「2022年度J-Win拡大会議」を開催しました
2023年3月10日(金)、「2022年度 NPO法人 J-Win拡大会議」を東京国際フォーラム(千代田区丸の内)とオンラインによるハイブリッド形式で開催しました。
拡大会議には、第12期High Potentialネットワークメンバーを中心に、その上司の方々や人事部門、多くのJ-Win関係者の皆様にもご参加いただきました。
拡大会議では第12期High Potentialネットワークでの分科会活動報告、男性ネットワーク活動報告と併せて、2023 J-Winダイバーシティ・アワードの表彰式、第12期High Potentialネットワークの卒業セレモニーが行われました。会場となった東京国際フォーラムには約300名のご参加があり、1年間の活動の締めくくりにふさわしい、活気ある拡大会議となりました。
【プログラム】
- 開会挨拶 J-Win理事長 横尾 敬介
- 第12期High Potentialネットワーク活動報告
・活動総括
・分科会活動報告
・メンバー上司スピーチ - 企業支援活動報告
・男性ネットワーク活動報告 - 2023 J-Winダイバーシティ・アワード表彰
- 来賓ご挨拶 内閣府特命担当大臣(男女共同参画)小倉 將信 様
- 第12期High Potentialネットワーク卒業セレモニー
- 閉会
開会挨拶 J-Win理事長 横尾 敬介
“多様性は経営戦略の要であること”
組織というものは成長とともにいつの間にか同質化を強め、硬直化が始まり、いずれは機能不全に陥ってしまう。世界を取り囲む環境や生活者のライフスタイルが大きく変わっていく中で、企業が成長を目指すためには、企業もまた変わり続けることが必要となります。
変わるために必要となるのはダイバーシティ&インクルージョン、多様性の包摂です。現在の日本企業で優先すべきは、管理職、意思決定層への女性登用を加速させることだと考えています。
これまでも、これからもJ-Winは「Diversity is the Game Changer」を言い続けてまいります。16年目を迎えたJ-Win活動、そして1年目のJ-Win理事長としての決意表明とさせていただきます。
第12期High Potentialネットワーク活動報告
第12期High Potentialネットワーク 豊原 彩加幹事長(株式会社三菱UFJ銀行)より活動の総括が行われました。
第12期High Potentialネットワークは会員企業98社234名から成り立っています。
「第12期のスローガンは 『Take Action~しなやかに生きる~』です。「自ら行動して変えていくこと、どんな困難な状況においても軸をぶらさずにしなやかに乗り越えていきたい」という想いが込められています。
コロナ禍の影響が残る中、昨年とは違い、現地とオンラインの双方の利点を活かした新しい活動方法を模索した1年でした。各活動を通してのリーダー経験やプロジェクトマネジメント経験がメンバーの自信につながり、それぞれの目指す姿が明確になったと感じています。
アンケートでは「J-Win活動に参加して良かったと思う」と答えたメンバーが98%と過去最高水準となりました。1年の活動で得られた学びと経験、メンバー間の真のネットワークは私たちの生涯の大きな財産となりました」と力強く、1年間の活動を総括いただきました。
<分科会活動報告>
- 東京1 Globalに打ち勝とう
- 東京2 ダイバーシティ時代に多様な人材を活かすためのマネジメント方法
- 東京3 真の働き方改革を実現しよう
- 東京4 これからの人事制度とは
- 東京5 DXが進む世の中を生き抜こう
- 東京6 イノベーションを創出しよう
- 東京7 M&Aを成功させよう
- 東京8 誰もが輝く明るい未来を創ろう!
- 関西 関西を不死鳥の如くよみがえらせよう
- 九州 九州の地域に光を照らし、地域から九州を明るくしよう
<メンバー上司からのスピーチ>
High Potentialネットワークメンバーを支えてくださった上司の皆様を代表して、武井 健一様(株式会社みずほ銀行)より、スピーチをいただきました。
J-Winでの活動は、多くの仲間と共にリーダーとしての難しさとやりがいを体験する場であり、部下の育成、成長の機会として極めて有意義であったと感じています。
High Potentialネットワークメンバーの皆さんにお伝えしたいことがあります。ダイバーシティ・マネジメントを促進し定着させるための出発点としては、メンバー自身が多様性を受容できる人となるように自らを変革することが大切です。
そのための1つ目のアドバイスとしては、自らの常識や経験にとらわれず、理性と感情を切り離し、客観的に自分を見つめること。そして2つ目は、常に仕事の意味・目的を考え、仕事の本質がどこにあるかを見抜く力をつけ、本質的ではない事に関してはこだわりを捨てることです。
リーダーを目指すメンバーたちにとっては、今後の指針となり、励みになる貴重なアドバイスを伺うことができました。
企業支援活動報告
<男性ネットワーク活動報告>
有限責任監査法人トーマツの田川 大輔様より、男性ネットワークの活動報告が行われました。
男性ネットワークの活動は、内永会長理事からの「ダイバーシティは女性のためではなく、企業が生き残りをかけた経営戦略である」の講話からスタートします。女性活躍を阻む要因の一つ「オールド・ボーイズ・ネットワーク」をテーマに議論を重ねていきます。
分科会では「国内外ベンチマーク」をテーマに活動を行いました。日本は、海外と比べてハード面では充実しているものの、ソフト面に課題があることが分かり、日本と海外の双方で働いた経験がある方へのヒアリングを行いました。その結果をまとめた10の提言のうち、3つを紹介させていただきます。
① キャリアについての継続的なコミュニケーション
② チャレンジングな業務への積極的なアサイン
③ 時間や場所に縛られないフレキシブルな働き方の推進
男性ネットワークで学んだことを自社のD&I推進で実践することが大切であると考えています。実際に職場で、男性管離職からのサポートにより、女性社員のキャリア志向やモチベーションが高まり、女性社員がいきいきと働き、活躍できるとの手応えを感じています。
2023J-Winダイバーシティ・アワード表彰式
女性活躍推進に関して先進的な取り組みを行っている企業(アドバンス部門/ベーシック部門)や、顕著な貢献のあった経営者・リーダーを表彰しました。
企業賞 【アドバンス部門】
・大賞:株式会社ベルシステム24ホールディングス
・準大賞:大日本印刷株式会社
企業賞 【ベーシック部門】
・ベーシックアチーブメント 大賞:エーザイ株式会社
・ベーシックアチーブメント 準大賞:三菱UFJ信託銀行株式会社
個人賞 【経営者アワード】
・三井住友信託銀行株式会社 取締役社長 大山 一也 様
個人賞 【リーダー・アワード】
・アフラック生命保険株式会社 顧問(元取締役専務執行役員 CDIO) 木島 葉子 様
個人賞 【リーダー・アワード】
・大日本印刷株式会社 代表取締役専務 宮 健司 様
※リーダー・アワード2名は、企業名の50音順に表記
来賓ご挨拶
衆議院議員 内閣府特命担当大臣(男女共同参画) 小倉 將信様より祝辞を頂戴しました
男女共同参画社会の実現や女性活躍推進は日本政府のゆるぎない方針です。岸田内閣の目玉政策である「新しい資本主義」では、多様性の確保が重視され、その中核となるのは女性の経済的自立です。
企業の多様性の確保は、女性の人生にとって重要であると共に、企業の成長や日本経済の発展にもつながる喫緊の課題ですが、企業の中心的な役割はいまだ男性が多くを担っており、さらなる対応策が必要です。現在政府では、女性活躍と経済成長の実現に向けた様々な施策を検討しています。
J-Winの様々な活動を通して、企業における女性活躍推進を積極的に後押しすることに、心より期待しております。ありがとうございました。
第12期High Potentialネットワーク卒業セレモニー
<はなむけの言葉>
三井住友信託銀行株式会社 取締役社長の大山 一也様より 第12期High Potentialネットワークメンバー卒業生に「はなむけの言葉」が贈られました
卒業おめでとうございます。
1年間にわたる第12期High Potentialネットワーク活動を通じて、考え方や価値観の違う多様な人達と互いに刺激し合い、濃密な時間を共有することで得た「人脈」は、皆さんの財産になったと思います。
本活動において、最初は「私には出来ないのでは」と不安もあったと思いますが、そのハードルを乗り越え、成長できたという実感が自信となり、次のハードルを乗り越えるモチベーションに繋がっているはずです。今度は、成長した皆さんが、自分達の組織の中で、周囲をインスパイアし、ポジティブインパクトを与えることに注力して欲しいと思います。
多様性あふれる人材がお互いに高め合い、ポジティブインパクトを与え続けることが、皆のやりがいに繋がり、結果として一人一人のWell-beingが向上します。皆さんには組織を変える、会社を変える、世の中を変えるというように、ポジティブインパクトの連鎖を大きくしていくことにチャンレジして頂きたいと思います。
<第12期High Potentialネットワーク代表挨拶>
卒業するメンバーを代表して、西田 さゆり様(JFEスチール株式会社)が挨拶を行いました。
社内でグループリーダーに抜擢され悩んでいた時にJ-Winを知り、解決の糸口になればとHigh Potentialネットワーク活動に参加しました。
分科会や定例会での活動では、リーダーとして、自らが解決策を考え、メンバーをコントロールすることだと思っていましたが、試行錯誤する中で、多様な価値観を持つメンバーを信頼し、任せることの大切さを学びました。
J-Winで学んだことを自社でも生かし、女性社員のネットワーク構築に挑戦しました。J-Winの中で築いた真のネットワークを、今後も継続し、支えあい、高めあっていくことを誓います。
<内永会長理事からの贈る言葉>
毎年キックオフの際には、経営戦略としてのダイバーシティ・マネジメントの必要性、High Potentialネットワークメンバーの立ち位置を伝えています。
設立当初と比べ、メンバーのスピーチがポジティブで、反応や理解、行動が早くなっていることに気づきます。本日の分科会活動報告は素晴らしくよくまとまっています。発表に至るまでは多くの皆さんからアドバイスをいただいたり、仲間との議論を重ねたりで大変だったと思いますが、そのプロセスがとても大事だと考えています。
1人や1社でチャレンジすることには限界があり、日本が変わるためには人的ネットワークが大切。さらには信頼できる人との関係性をつくりあげることが財産となります。
この機会をビジネスや自分の人生に活用し、日本や社会を変えていくこと。次に来る若い人にとっての希望の星となって、プラスの連鎖を行うことが皆さんのこれからの責任です。
「チャンスが来たらまずはチャレンジして下さい」という言葉とともに、卒業するメンバー全員に向けて、スタートラインに立ったことへのお祝いと熱いエールが贈られました。
最後に、会場、オンラインに集まった第12期 High Potentialネットワークメンバーのスローガン 『Take Action~しなやかに生きる~』 に続き、「Women to the TOP!」のコールで2022年度J-Win拡大会議、卒業セレモニーは閉幕となりました。