CEO会議/実行リーダーの会| 企業責任者会議

開催日:2023年02月10日

「2022年度 第2回企業責任者会議」を開催しました

2023年2月10日(金)、第2回 企業責任者会議が日本青年館ホテル(東京)およびオンラインにて実施されました。

J-Winでは会員企業の皆さまの役割に応じて「企業責任者」「ダイバーシティ推進責任者」「ダイバーシティ担当者」をご登録いただいています。この中で、社内のダイバーシティ推進の最高責任者と規定させていただいている「企業責任者」の皆さんを対象とした会議体で、今回は昨年9月に続き2回目の開催となりました。

横尾理事長からの企業責任者会議を設置した趣旨説明に続き、企業責任者のお二人より、それぞれの企業における取組について。また、ダイバーシティ推進責任者・担当者の皆さんからはテーマ別に事例を共有する「ベストプラクティス研究会」の活動について詳しくご紹介いただきました。

各アジェンダでは活発な質疑応答があり、会議の最後には内永会長より「D&I推進は今後の日本の経済力、国の力に影響する肝の部分へのチャレンジ。企業責任者、ダイバーシティ推進実務者の皆さんはトップを巻き込み、それぞれの企業を代表するキーパーソンとして思い切ったアクションをとっていただきたい」とのエールが伝えられました。
今後も年2回の開催を計画しており、次回は5月26日の予定です。

【第2回企業責任者会議 アジェンダ】

  1. 横尾理事長あいさつ
  2. 企業責任者様お取組事例
    ・有限責任監査法人トーマツ 淺井 明紀子 様
    ・株式会社NTTデータ・フロンティア 安孫子 和司 様
  3. ベストプラクティス研究会活動共有
    「D&I推進者からの発信」 JFE商事株式会社 大前 優 様
    「女性管理職・役員登用」 サッポロビール株式会社 原田 晋次郎 様
    「20代女性の育成」 イオン株式会社 江藤 悦子 様
    「男性育休取得促進」 みずほフィナンシャルグループ 櫻井 さやか 様
    「アンコンシャス・バイアス」 アルプスアルパイン株式会社 白石 舞香 様
  4. 内永会長あいさつ

企業責任者様お取組事例

淺井明紀子様有限責任監査法人トーマツのパートナーで特例子会社社長を務められ、ご自身もJ-Win Executiveネットワークメンバーの淺井明紀子様より、DE&I(Diversity, Equity &Inclusion)を人事施策としてではなく、経営戦略の一つとしてとらえ、多様な観点から社会課題を解決し、イノベーションを起こしていくことを目指していること。そのために実施されている様々な取組についてご説明いたただきました。
その一つとして、「協賛・登壇するイベントでの登壇者比率を男女40%ずつとし、残りの20%を多様性調整枠」として考えていること。また、社内の男性ネットワーク活動など具体的な施策とともにご紹介いただきました。

安孫子和司様株式会社NTTデータ・フロンティア 取締役執行役員 経営企画本部長 安孫子和司様からは今年9月に20周年を迎える会社の歴史の中で、社員の年代層の変化と、年代層を切り口とした課題の分析、それに対応する施策についてお話しいただきました。
若手の社員が多い中で、役員と従業員がフランクに意見交換する「語る会」、ドアをノックするように誰でも自由に提案、意見を言える「KNOCK」制度など、風通しの良い企業文化醸成に向けたユニークな取組もご紹介いただきました。

ベストプラクティス研究会活動共有

交代も頻繁であることから、知識やスキルが蓄積されにくいという課題を持つ企業が多くあります。そこで、会員企業のダイバーシティ推進実務者がテーマを選び、その施策について徹底的に共有することで、自社の「ベストプラクティス」を見出そうというのが研究会活動の目的です。 今回は、「D&I推進者からの発信」「女性管理職・役員登用」「20代女性の育成」「男性育休取得促進」「アンコンシャス・バイアス」の5つのテーマについて、それぞれの研究会メンバーから活動報告を行いました。

いずれも根本には「企業がD&I/女性活躍を推進するのか」の問いに対して真の理解をすること。従来の慣習から「当たり前」と考えてしまっていることの見直し(男女の役割意識、それに基づくアサインメント、評価等)が根底の課題であることが示され、企業責任者の皆さんへは実務推進者とのより強い協力体制や経営層、男性管理職層との継続的な働きかけを行っていくことなどが提言されました。

会議は内永会長からの以下のメッセージで締めくくられました。

企業責任者の皆さん、推進実務者であるダイバーシティ推進責任者・担当者の皆さんが日々悩んでいること、またそれぞれの取組を伺い、それぞれが互いに協力しながら、解決の方向を目指していると言うことを実感させてもらいました。
解けない習慣であるとか、思い込みなどロジックがあるわけではない得体のしれないものに挑戦しているので、決して簡単な問題ではありません。しかし、これを解かない限り日本は良くなりません。
多様な人材が活躍できる環境という点で世界から圧倒的に遅れています。これが今後の日本の経済力、国の力に影響してきます。一番の肝の部分にチャレンジしています。
企業責任者、ダイバーシティ推進実務者の皆さんがトップを巻き込みながら、キーパーソンとして思い切ったアクションをとっていただきたい。J-Winはそうした皆さんをご支援し、皆さんとタッグを組み頑張って行きたいと思います。