Executiveネットワーク

開催日:2022年09月15日

「Executiveネットワーク9月度定例会」を開催しました

2022年9月15日、「J-Win Executiveネットワーク9月度定例会」をオンラインにて開催し、48名が参加しました。

第1部 定例会

定例会幹事より前回定例会の振り返り、グローバルネットワーク委員会より9月6日に実施した駐日オランダ大使(男性)ラウンドテーブルの報告、3年目となる駐日女性大使メンタリングの準備状況、後進育成幹事より9月9日にキックオフしたNext Stageネットワークとのメンタリングプログラムについての報告、8月4日に開催された内永会長理事とのラウンドテーブルについて報告などがありました。

駐日オランダ大使ラウンドテーブル
駐日オランダ大使ラウンドテーブル(オランダ大使館にて9月6日実施)

第2部 講演 「激動の国際社会と日本」
立命館大学客員教授 大阪大学特任教授 前外務省事務次官 藪中三十二氏

藪中三十二氏藪中氏は外務省に入省後、アジア大洋州局長、外務審議官を経て、2008年に外務事務次官に就任し、自民民党政権、民主党政権の4人の総理の下で務められました。
2010年に退任してからは、大学での講義やグローバル寺子屋「藪中塾」の主催者として若者に外交交渉の経験や舞台裏を伝え、グローバル人材の育成に努めていらっしゃいます。
講演では、世界を相手にする際には、ロジックを共通言語としてポジティブに提案することが重要であること、リアルに進行しているロシアのウクライナ軍事侵攻や、米中の関係性、日本から見た中国の動きと評価・分析、その上で日本国家と日本人が今なすべきことについてご説明いただきました。

講演後の質疑応答では、参加メンバーから次々と熱意あふれる質問が発せられました。中国との付き合い方について、外交ビジネス問わず交渉において重視すべきこと、グローバルに活躍する上で日本人として必要なこと、世界の女性グローバルリーダーから学ぶべき点などの質問に、藪中氏は一つひとつ丁寧に回答し、アドバイスしてくださいました。
交渉においては自分の主張だけをするのではなく、相手の立場に理解を示しユーモアや人間性も交えること、日本は東アジア地域の繫栄と平和をつくるリーダーになるべきであること、日本文化を説明できる知識はグローバルな関係構築のきっかけとなることなどをお答えいただきました。日本は女性の活躍がまだ少なく、もっと社内から女性役員を出していくべき、と女性リーダーへの期待とエールも頂戴することができました。

参加したExecutiveネットワークメンバーの皆さんにとって、日本のなすべきことを学び、グローバル社会の中で自分の立ち位置を改めて考える機会となった、大変有意義な会となりました。

参加者感想(講演の事後アンケートより抜粋)

  • ウクライナや中国など直近の時事問題について今一つ不明瞭だった目的や落としどころが、背景を時系列にロジカルに解説いただき、クリアになった。
  • 交渉は100:0ではなく60:40を目指し、相手の利益を尊重し細かい仕掛けにこだわるという言葉に納得。交渉ごとにあたって細心の準備をし、想定外の事柄にも対応する胆力はExecutiveネットワークメンバーが身に付けなければいけないスキルだと感じた。
  • グローバル寺子屋でこれからの日本を背負っていく若者を育てていらっしゃることに感銘を受けた。
  • 藪中氏が次世代に指導されている、主だった世界情勢や日本文化について、自分の考えを語れるようにということは、企業の経営を担っている立場としても重要だと再認識した。