Executiveネットワーク

開催日:2022年02月26日

「J-Win Executiveネットワーク2月合宿」が行われました

JEN 2月合宿

「J-Win Executiveネットワーク 2月度合宿」2022年2月26日(土)にオンラインで開催し、53名のメンバーが参加しました。

【アジェンダ】
<第一部>

  • 開会挨拶 木曽川幹事長(アフラック生命保険株式会社)
  • 活動報告
  • 年間の振り返り-価値拡大活動について
  • グループディスカッション/発表

<第二部>

  • 内永理事長講話
  • ご講演 「残すに値する未来を考える」
    慶応義塾大学 環境情報学部 教授 /ヤフー株式会社CSO 安宅 和人氏

合宿 第一部

活動報告

合宿第一部は、Executiveネットワークの木曽川幹事長にご挨拶いただき、活動全体を振り返りました。
21年度の活動目標は、「グローバルの視点を持ち、変革を巻き起こす影響力を持つTOPリーダーへ」を掲げています。活動方針は、影響力を持つリーダーの備えるべき要素を、活動を通じて習得し、国内外に存在感を向上させる。その活動目標に沿った重点施策として、①グローバル・ネットワークの拡充と深化、②JENの価値拡大、③メンバー拡大、④後進育成及び三層の連携強化に取り組みました。

引き続き、各活動の担当より報告がありました。
定例会では、定例会の重点テーマを「グローバル」、「環境問題」とし、多角的・多面的な学びの機会としたこと。 グローバル活動では駐日女性大使とのメンタリングの拡充により、貴重なグローバル女性ロールモデルのご経験から、価値観、考え方を学び、経営を担うエグゼクティブとしての自身の成長につなげる。また、男性大使ラウンドテーブルにより、グローバルでのビジネスで活躍する為の秘訣について学び、自分たちの今後のキャリア形成に役立てるための議論をしたこと。 後進育成では、High PotentialネットワークとNext Stageネットワークとのラウンドテーブルとメンタリング・プログラムについて。2回開催した内永理事長ラウンドテーブルについて。研究会「憲法」「これ日」「日本文化」の活動状況や学びなどが報告されました。

価値拡大活動

今年度に価値拡大活動として取り組んだ内容をシェアし、個人として何を学びどのような自己成長ができたか、また、次年度の活動に向けて、Executiveネットワークの存在価値についてを、8グループに分かれてディスカッションしました。

価値拡大活動は、意思決定プロセスに女性が参画する必要性を理解する層の拡大、Executiveネットワーク活動の認知向上、自分たちの歩んできた道の伝播、D&Iに対する問題提起、つまり女性がアクセレレーターとなり、日本社会・経済の持続的な成長を促す『ウーマノベーション』の提唱を目的としております。

ディスカッション後の発表では、「10年前との違いは、発信相手が、管理職を目指す女性から男性管理職へ。男性は他社の動向を気にするので、他社の状況を共有することは、意識変革に有効。企業への課題解決にまで踏み込んでいければ、より価値が増すのでは」「様々なプログラムへの参加で、新たなknowledge、気づきを得られた。リーダーとしての付加価値増加への貴重なInput。同じ目的を持ったビジネスパーソンによる唯一無二の女性Executiveネットワークと自負。それを、共通のknowledgeをベースに、形にすることで外(自社及び他社)へ発信することが重要」等の具体的な意見が出されました。

これに対し、J-Win理事からも講評をいただき、「さすがだと、頼もしく感じた。潜在的価値が高い。組織のトップは大変だけどやりがいあるので、目指してみたら面白いですよ。グローバルな取り組みには外から内(グローバルを目指す、適合する)、内から外(グローバルに日本から発信)と2通りある。両方に取り組んで欲しい」など、激励のお言葉を頂きました。

合宿 第二部

内永理事長 講話

J-Winの活動には2つの3層システムがあります。
ひとつは『女性三層ネットワーク』。
管理職・管理職一歩手前の女性で構成されている「High Potentialネットワーク」では、1年間の活動を通して自身の仕事に対する意識を確立し、キャリアアップに向けたスイッチを入れる。
次のステージである「Next Stageネットワーク」では、より上位職を目指すギアアップをしてさらなる自身の成長に繋げています。
そして「Executiveネットワーク」では、グローバルに発信をし、若い人へのギブバックを行うことで、職位に応じた3層の女性ネットワークを活かす活動を続けてまいりました。
Executiveネットワークの活動は定着し、方向性や施策もしっかりしたものになってきたのは、みなさんの努力の賜物であると感じています。

一方で、企業におけるダイバーシティ・マネジメント促進を支援するために構築された『D&I推進三層システム』では、オールド・ボーイズ・ネットワーク(以下、OBN)の問題に真摯に取り組む男性ネットワークの活動が、今まさにブレイクアウトしようと頑張っています。
日本は明らかに男性中心であり、男性にとって居心地の良い企業の組織であることに男性自身が気づき、ブレイクアウトしないと問題が明確になってこないのではと心配しています。また、CEO会議がスタートして1年。経営トップによる非常に本質をついた議論が毎回行われています。
企業における女性活躍推進の現状として、女性の管理職数といったものしか数値で表すことができませんが、結果としての数値だけでなく、それにいたるまでのアクション、制度、マインドを強引でも数値化し、トップの方々に見えやすい形にしたいです。これらの3層システム2つ見て、これからはより一層このシステムを充実させるためのクオリティと影響度を高めることに注力していきたいと思います。

また、J-Winの九州支部、大阪支部で数年前から地方活動をスタートしています。
これら地方の企業や自治体、経済団体とも連携を深め、今後は地方の方々や中小企業へのD&Iのサポートや推進にもJ-Winは力を入れていきたいと考えています。
そういった中で、Executiveネットワークのメンバーはどういう位置にあり、何に貢献してもらえるのかを考えてもらいたい。社会に対してどういう情報を発信したいのか、日本の社会をどう変えたいかを、女性の役員が発信することに意味があると思います。外に発信するのはExecutiveの力として大事なことです。今後もバリューのある発信を心掛け、日本の社会に貢献してほしい。

講演 「残すに値する未来を考える」“シン・ニホン”AI×データ時代における日本の再生と人材育成
慶応義塾大学教授・ヤフー株式会社CSO
安宅 和人氏

今地球に起きている戦争、感染症、災害、気候変動等、不確実で不連続な課題に対し正面から向き合い、自分たちはどのような未来を残したいのかをクリアにし、いざという時に壊れない、社会としてのレジリエンスを高めることが重要であると教えていただきました。

安宅 和人氏のPROFILE
安宅和人氏 慶応義塾大学教授・ヤフー株式会社CSO 
データサイエンティスト協会理事
マッキンゼーを経て、 2008年からヤフー。 前職のマッキンゼーではマーケティング研究グループのアジア太平洋地域中心メンバーの一人として幅広い商品・事業開発、ブランド再生に関わる。ヤフーでは2012よりCSO。途中データ及び研究開発部門も統括。2016より慶応義塾SFCでデータサイエンスを教え、2018秋より現職(現兼務)。イェール大学脳神経科学PhD。内閣府CSTI基本計画専門調査会委員、同 数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度検討会 副座長などデータ×AI時代での変革をテーマにした政府委員を多く務める。 著書に『イシューからはじめよ』(英治出版、2010)、『シン・ニホン』(ニューズピックズ2020)