Executiveネットワーク

開催日:2021年10月13日

「J-Win Executiveネットワーク10月度定例会」を行いました

「J-Win Executiveネットワーク10月度定例会」を開催しました。
今回の定例会では運営担当者10名が会場参加、メンバー39名がWEB参加となり、参加者は合計で49名となりました。

10月度定例会 第一部

定例会第一部は、幹事長からの「メンバー拡大」への取り組み、進捗状況の報告より始まりました。続いてグローバルネットワーク委員会より「大使メンタリング」の連絡、グローバルネットワーキング活動の目的がリーダーとして自身に磨きをかける、後進育成の促進に役立つ情報や視点を得る、ビジネスにおける情報連携であるとの説明がありました。

朝日新聞連載記事「オールド・ボーイズ・クラブ」でのアンケート結果において、多くの意見があったことが報告されました。

「問題の本質は?」

  • 多様性の欠如が企業の成長を阻害するということへの理解不足。D&I推進の腹落ち感の欠如。
  • コスト効率化を追求した居心地の良い阿吽の呼吸文化、意思決定方法。
  • 旧態依然とした価値観で成立し変化を良しとしない、変革を行う意思も感じられない日本社会のシステム。

「企業の女性役員としてなにができるのか?」

  • 意思決定に参加する女性を増やす。偏っている組織に多様性を取り入れたマネジメントを実施。
  • 社内での啓蒙活動。オールド・ボーイズ・ネットワークの存在自体を認識してもらう。

オールド・ボーイズ・ネットワークによる約束事の見える化。掲載記事内容を共有。

  • オープンな場での意思決定を徹底。多様な企業文化を定着させる。

「J-Win executiveネットワークメンバーとしてなにができるか?」

  • 外部への情報発信。他団体への提案。
  • 具体的な行動や内容をメンバー間で共有。メンバーを拡大し、影響力のある輪として広げていく。
  • High PotentialネットワークやNext Stageネットワークメンバーへの意思決定に参加できる人材育成に貢献。
  • 体験談や自らチャレンジしたことの共有。

10月度定例会 第二部

第2部では、大成建設株式会社 執行役員エネルギー本部長 加藤 美好氏をお招きしてご講演いただきました。

(*肩書き等は講演当時のものです。)

講演 「建築におけるエネルギー・環境課題への最新の取り組み
~ZEB技術の普及を中心に~」
大成建設株式会社 執行役員エネルギー本部長 加藤美好氏

世界の温暖化を抑えるために建築物の省エネ推進がとても重要です。目標とした建築を取り巻く社会背景と快適な室内環境を維持しながら、建物で消費する年間の一次エネルギー収支をゼロにすることを目指した建物ZEBについて、具体的な数値を交え、大成建設様の取り組みを大変わかりやくすく講演いただきました。
さらに、スマートコミュニティの普及についてもお話いただき、Executiveネットワークメンバーにとっては、企業の女性リーダーとして、今後のビジネスにも重要な、建設業界における環境負荷軽減に向けた具体的な取組みを知る機会となりました。
加藤氏には、ご講演のあとの多くの質問にも丁寧に対応いただくなど、大変有意義な会となりました。

~講演後の質疑応答より、メンバー質問の抜粋~

Q:ZEBの太陽光蓄電技術についてのお考えを教えていただきたい。
Q:テナントビルのZEB化がなかなか進まないというお話を聞いてそうだろうなと思いながら感じたのは、技術を深化させていくことと同時に、社会制度、税制面での優遇などのインセンティブがなければ、なかなか2030年、2050年の動きが作れないのではないか。
Q:海外におけるZEBの普及状況についても教えていただきたい。

~講演の感想 参加者アンケートより~

  • 脱炭素社会実現に向けた取り組みについての具体的事例や最新技術の説明をわかりやすくご講演いただき、状況を知ることができた。
  • 身近には賃借しているビルでもソーラーパネルを設置して太陽光発電をしているという話を聞き及んでいたが、そのことも含めて、ZEB,ZEHなどの取り組みにより建設業界におけるCO2削減を進めていることが良く理解できた。
  • 建設業界のなかでの温暖化対策がここまで進んでいたとは知りませんでした。具体的なお話でわかりやすかったです。
  • 建設業における脱炭素社会実現の取り組みを、その背景要因から具体的な実践、更には課題まで、説明いただいたことで、整理と理解を進めることができた。 ―業界がら基本的には承知している内容であったが、改めて建設業側から整理いただいた。特に政策が不透明な中での基準の曖昧さに対するコメントは興味深く拝聴した。また、講演を聞いたExecutiveネットワークメンバーの反応から業界の常識は非常にクローズなものであるということを強く意識した。
  • ZEB技術という言葉すら知らなかったので大変恥ずかしいと思いました。このような日本の素晴らしい技術をもっともっと情宣し、国を挙げてメリットを与え協力に進めていかねばと感じました。
  • ZEB/ZEHの言葉を初めて耳にしました。普及しなければいけないとのお言葉にあるように、供給側、消費側も正確に理解し、何ができるか考え行動に移さなければならないと強く感じました。

【加藤 美好 氏のPROFILE】

大成建設株式会社 執行役員エネルギー本部長
昭和57年3月 名古屋大学工学部 建築学科 卒業
昭和57年4月 大成建設株式会社 入社
平成 3年9月 米国ミズーリ大学大学院留学
平成15年4月 同社 設計本部 設備グループ グループリーダー
平成21年10月 同社 設計本部 設備Ⅰ群 統括
平成23年3月 同社 設計本部 副本部長
平成27年7月 同社 設計本部 理事 副本部長
平成29年4月 同社 エネルギー戦略部 理事
平成30年4月 同社 エネルギー戦略部 エグゼクティブ・フェロー エネルギー・環境担当
平成30年10月 同社 エネルギー本部 エグゼクティブ・フェロー エネルギー・環境担当
令和2年4月 同社 執行役員 エネルギー本部長
令和3年4月 同社 執行役員 エネルギー本部長兼エネルギー推進部