High Potentialネットワーク

開催日:2021年09月10日

「J-Win 第11期High Potentialネットワーク・九州9月度定例会」を開催いたしました

J-Win 第11期High Potentialネットワーク・九州では、2021年9月10日にオンライン形式で9月度定例会を開催、12名(九州メンバー8名+九州分科会から4名)が出席しました。
講師として九州地域で活躍される西部ガスホールディングス株式会社人材戦略部キャリア開発G 初村清香氏をお迎えし、これまでのご経験とキャリアについて、また、キャリアップしようと思ったきっかけ、 Switch-Onしたタイミングなどについて伺いました。

◆目的(達成すべき理由は何か)
現場の第一線で活躍されるロールモデルから、Switch-Onしたタイミングや、キャリアアップのために具体的に起こされたアクションなどの体験談を伺うことにより、「九州メンバーが目指していきたいリーダー像」を作り上げるとともに、自らのキャリアビジョンを明確化する。

◆定例会の目的を設定した背景
TOPを目指す上で、長時間労働などの厳しい環境のもと、キャリアアップする不安などの心理的障壁を乗り越えるためのヒントを見つけ、自分自身に落とし込むことが必要であるため。

◆ゴール(どうなったら成功か)
リーダーを目指すにあたって不安に感じていることを払拭し、九州メンバーが目指したいリーダー像を明確に描ける。 心理的障壁を乗り越え、自らの捉われ意識を開放し、「TOPを目指したい」「リーダーを目指したい」について「非常にそう思う」へマインドチェンジする。

(*肩書き等は定例会当時のものです。)

「企業におけるキャリアアップの魅力とは」
西部ガスホールディングス株式会社 人材戦略部キャリア開発G 初村清香氏

「管理職になりたくなかった」わたしの変化

入社当初は、女性が10%ほどしかいない会社で、仕事も続かない、管理職にも前向きになれないと思っていた。
女性活躍の推進業務を行う中で、周りのメンバーには管理職になってほしいと勧める一方で、自身が管理職に魅力を感じていなかった。それでも社内での女性活躍推進について真剣に取り組み、粘り強く社内で行っていった結果、応援者が現れてきた。
社外の管理職を招いてロールモデルセッションをしたり、現場に出向いて「みんなのハッスルミーティング」を始めたり、とやっていく中で管理職にならないといけない、ならないと後悔する、ということが腹落ちできるようになった。会社での人との出会いを通して、貢献したいという思いが芽生え、女性活躍推進をする中で、「管理職にならないといけない」から、自らが「なりたい」に変わった。

「人生グラフ」と「転機のつくり方」

人生グラフを振り返り、落ち込んでいる時に、どうやって気持ちを上げていたのか振り返ってみると、資格を取るという法則が見えた。目線を変えることがポイント。また、メンタルもギリギリまで落ち込んだときもあったが、周りの人に支えてもらい、今は年齢を重ねるごとに楽しさを増している。
転機になるときは、今の自分の領域じゃないところに飛び出ていったとき。意識してやったというよりも、何となくそうしたくなるという癖を持っていて、壁にぶつかったときにこのパターンを応用することで乗り越えられる。

キャリアアップで得られたこと

キャリアアップすることで視座が上がり、見える範囲は広がり、情報は格段に違ってくる。会社組織内では管理職にしか話さない情報もある。また、男性、女性の混合チームの方が特許の経済価値が高い、というデータがあり、価値を感じた。
またロールモデルがいないなら作らないといけないと感じていた。自分事から、この仕事が誰の役に立つのか、社会にどう貢献できるのかなど、社会や世界へと範囲が広がった

『九州ならではの障壁』

九州には"男性はこうあるべき"、"女性はこうあるべき"との固定観念が、男性側だけではなく、女性側にも強く根付いている。『旦那さんがかわいそう』『子どもがかわいそう』など、「かわいそう」という呪いの言葉がある。
女性活躍推進について、九州は関東に比べて20年遅れているが、コロナによって働き方が大きく変わったことでこの差は埋めることができると思う。

「TOPを目指す」に必要なこと

TOPを目指すには「成し遂げたい何かを持つ」ことが女性は特に重要である。なぜなら女性は、男性と違って地位や名誉では動かないため、TOPになったときにやりたいことを明確化する必要がある。
意思決定層の女性割合を増す「多様性」が重要。能力について男女は関係ないが、仕事へのアプローチの仕方が男女では全く違う。男性脳と女性脳は元々脳のつくりが違うため、お互い特性を生かせばいい。女性が男性よりになる必要はなく、男性の中に女性が入るだけで変革が起こせると思っている。
今のキャリアビジョンは、新らたなことを実現させることができる地位までキャリアアップし、実現させること。キャリアビジョンは変わっていいと思っているので、考えてみてもらいたい。

  

ワークショップ

個人ワーク

講演内容を踏まえ、目指していきたいリーダー像を作り上げるとともに、自らの今後のキャリアビジョンを明確化し、今後どう生かしていくかをそれぞれのメンバーが考えました。

グループワーク

他のメンバーの悩みや不安に思っていること、メンバーの将来の目指す方向性などを、共有しました。これまで障壁だと思っていたことや、不安に持っていたことは、実はマイナスに捉える必要はなく、多様性の中で女性が管理職に就く意味を、初村氏の口から直接聞くことができたことで、そのことを各メンバーがそれぞれに受け止め、プラスのマインドへチェンジできました。

全体の感想 ~参加者アンケートより~

  • 「男性のように仕事ができるようになりたい」と思うのはひとつの呪いである、ということばに救われました。仕事のスキルと人としてのスキルは違うということを、実際に同じ九州で管理職に就かれている初村様の口から聞くことで勇気づけられました。
  • 九州は初めての定例会開催でしたが、分科会とは違うインプットの場を九州メンバーだけで行うことで、メンバー内のマインドチェンジができるいい機会だったと思いました。
  • 初村様から貴重なお話はもちろん、グループ内で他の人たちの考えや行動宣言も聞けてとてもいい定例会だったと思います。
  • すぐには変わらないが時間をかけて「風土」を変えていく、そのきっかけを自分で作っていくこと、そのために女性活躍があるんだ、というお話はその通りだと思いました。
  • ご講演よりきちんと立ち止まって振り返りを行い可視化することでパターンを導き出す。そうすることで、弱みや落ちている時期を、強みやチャンスに変えることができるということを学ばせていただきました。
  • 今やっていることはイキイキと働くことに繋がる=会社が良くなる=会社の評価が上がるという好循環を、次の世代につないでいけると良いと感じました。

【初村 清香 氏のPROFILE】

(学歴)
1989年03月 福岡女学院短期大学卒業

(職歴)
1989年04月 西部ガス株式会社入社 福岡南支店配属(料金窓口)
1989年07月 人事部 厚生G(福利厚生)
1996年07月 都市エネルギー開発部(大口契約管理)
2000年07月 リビング営業部(ハウスメーカー営業)
2007年07月 人事労政部 人財活性化推進G(社員教育など)
2019年04月 北九州総務部(管理職)
2021年04月 西部ガスホールディングス株式会社 人財戦略部(出向)