J-Winは、ダイバーシティ・マネジメントを支援します。
TOP
>
ダイバーシティ推進活動
> 2018年度
セミナー・シンポジウム
お役立ちリンク
J-Win ダイバーシティアワード
2022年度
2021年度
2020年度
2019年度
2018年度
2017年度
2016年度
2015年度
2014年度
2013年度
2012年度
2011年度
2010年度
2009年度
2008年度
2007年度
ダイバーシティ推進活動
「2018年度 第2回ダイバーシティ推進責任者会議」を開催しました。
2018/07/10
「2018年度 第2回ダイバーシティ推進責任者会議」を2018年5月24日(木)にTKPガーデンシティ竹橋にて開催しました。
初の試みとして、「2017年度Next Stageネットワーク活動報告会」及び「交流会」を同日に開催。多くのダイバーシティ推進責任者・担当者の方にNext Stageネットワークメンバー活動の1年間の集大成の場に参加いただき、活動への理解を深めていただく良い機会となりました。
■2017年度男性ネットワーク活動報告
■「2018 J-Winダイバーシティ・アワード」受賞企業の取組事例紹介
今回の会では、2017年度に始動したJ-Win男性ネットワークメンバーを代表して3名の方から、その活動内容と参加して得られた気づき、感想を共有いただきました。
続いて、「2018 J-Winダイバーシティ・アワード」を受賞した4社によるベストプラクティス発表を行い、その後4社の発表者を囲んだQ&Aセッションを実施し、各グループで活発な議論が行われました。先進企業のD&I推進の取組事例の詳細や工夫したポイントなどを共有し合い、自社へのヒントを持ち帰る、充実した会となりました。
■男性ネットワーク活動報告
◇活動期間:
2017年7月~2018年3月 (全5回)
◇目的:
企業の経営戦略としてのダイバーシティ・マネジメントを促進・定着させるため、管理職(特に男性)の女性活躍推進に関する問題点を出し、課題解決から提言策定、行動計画、実際の行動につなげる
◇目標(ゴール):
提言をまとめて発表、自ら行動し周りを引き込み、具体的な行動に踏み出す
今後のネットワークを構築する
◇実施プロセス:
自身の職場の問題点の洗い出しを行い、分科会の検討テーマの絞り込みを行った。
(テーマ:『D&I推進、理解と浸透』、『女性の職域拡大』)
分科会にてさらに議論を進め、深掘りを行い、自責・他責の分類、また課題の明確化を行った。
課題解決に向けた検討の中で、先輩管理職(日本航空株式会社 人財戦略部 部長 福家 智 氏)より、取組事例講演を聞き、課題解決策のためのヒント・気づきを得た。
◇管理職の行動への提言、そして各メンバーの行動宣言へとつなげた。
大日本印刷株式会社
価値創造推進本部
働き方の変革推進室長
立野 和浩 氏
アフラック生命保険株式会社
システム開発管理部長
松尾 栄一 氏
カゴメ株式会社
ダイバーシティ推進室 課長
大澤 博明 氏
<2017年度男性ネットワークメンバーの感想>
- D&I推進について
他社のマネジャークラスの方とじっくり話し合う大変良い機会
だった。
- 今回は
求められたレベルまでの結果を出せなかった
と思う。2期メンバーへその反省・学びを伝えて、もっと上のレベルのものを出していく必要があると強く思った。
- 1期ということでスタート地点に立った。
他社のマネジャークラス、男性だけの話し合い、課題の見極めは貴重な経験
だった。課題の裏返しが解決策ではなく、お互いに複雑に絡み合っている事が再認識できた。1期で議論してきた事も踏まえて2期でさらに発展させていければ良いと思う。
<参考>
第1回男性ネットワーク(2017年7月25日)開催報告
第2回男性ネットワーク(2017年9月26日)開催報告
第3回男性ネットワーク(2017年11月28日)開催報告
第4回男性ネットワーク(2018年1月23日)開催報告
第5回男性ネットワーク(2018年3月20日)開催報告
■アワード受賞企業の取組事例紹介
「2018 J-Winダイバーシティ・アワード」を受賞した企業4社より今回発表された取組事例を以下にご紹介します。
(*発表順にて掲載/発表者の肩書等は発表当時のものです)
●新日本有限責任監査法人 【ベーシック部門 ベーシックアチーブメント 準大賞】
人材開発本部 人事部 D&I推進課 課長 紀本 真由子 氏/主任 丸山 裕香 氏
D&Iを重要な経営戦略のひとつとして掲げ、女性活躍推進、マルチカルチャー、世代、LGBT、障がい等すべての「違い」を重要視している。特に女性活躍推進についてはこのD&Iの取組の最重要課題とし、「増える」、「続ける」、「伸びる」という3つの課題に基づき施策を整理し展開している。
「増える」では、女性公認会計士の裾野拡大のために、中学・高校・大学それぞれのステージにおいて、積極的なキャリア教育活動を実施している。「続ける」では、働き続けられる環境整備のために、各種育児支援制度の充実に取り組むとともに、女性社内ネットワークWindSを立ち上げ女性同士がより働きやすい環境で生き生きと活躍できる場を提供すべく活動している。さらにイクメン・イクボスを増やす施策として、経営トップが子供の生まれた男性社員に手書きのお祝いメッセージを送り、配偶者出産休暇や育児休業などの制度を周知するなど男性の意識改革に取り組んでいる。「伸びる」では、選抜研修や海外出向におけるライン系女性社員の管理職の育成機会をモニタリングし、部長相当職の女性(パートナー)を増やすべく、より高いレベルの成長支援を行っている。毎年開催しているD&I Weekではセミナーやイベントを全社で展開、女性自身の意識の醸成に一躍を担っている。
また、働き方改革では、最先端の技術RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の積極的な活用により、単純作業を自動化し、日常作業の大幅な削減が実現している。
●全日本空輸株式会社 【ベーシック部門 ベーシックアチーブメント 大賞】
人財戦略室人事部 ダイバーシティ&インクルージョン推進室 室長 宇佐美 香苗 氏
ANAのD&I推進は2015年4月片野坂社長が発信した「ANAグループ ダイバーシティ&インクルージョン宣言」がベースとなっている。ANAでは社員数の半数以上を女性が占めることから、特に女性の活躍推進を経営課題として位置づけ取り組んでいる。2014年に行った女性活躍のためのポジティブアクション宣言では、2020年における女性の役員数や管理職比率などの数値目標を掲げ、女性役員の数値目標は既に達成済み、また女性管理職については2020年までに15%に向けて順調に推移している。特に上位職へのパイプライン強化を課題と捉え、女性社員のキャリア意識向上施策を積極的に展開し、社外研修派遣、キャリアデザインセミナー、両立支援プログラム、女性管理職ネットワークなど女性に特化した各種施策の充実化をはっている。一方役員を巻き込んだ、フォーラムやイクボスなど男性社員の意識改革へも取り組む。働き方改革では2017年トップ自らがANA「働き方改革推進」宣言を打ち出し、部門・業務特性に応じた「働き方改革を」展開するとともに、多様な人財がそれぞれのステージで活躍できる風土づくりと環境整備を推し進めている。
●サントリーホールディングス株式会社 【アドバンス部門 準大賞】
ヒューマンリソース本部 人事部 ダイバーシティ推進室 室長 弥富 洋子 氏
サントリーグループは多様な人材、多様な価値観を積極的に取り入れ、活かすことが重要であるとの考えのもと、2011年にダイバーシティ推進室を設置、2012年には4つの重点領域「性別」「年齢」「ハンディキャップ」「国境」に絞り、取り組むべき5つの重点課題を設定した。
その重点課題の一つである働き方改革では、柔軟な働き方を推進し、利用者の拡大につなげる一方、働き方改革の更なる強化に向けて、意識改革だけでは達成できない生産性向上を成し遂げた。その活動の中心は、IT活用を軸としたBPRの推進、働き方改革を加速すべく、部署ごとにリーダーを選出し、リーダーが主体で推進する仕組み、また社内の好事例を素早く横展開するナレッジサイトの構築である。
また、女性活躍を支える両立支援施策としては、育児中社員の期中復職・早期フルモード化の支援策を中心に、休職前、休職中・復職後のサポート体制を整備した。
一方、男性の意識改革も同時に推し進め、職場・上司を巻き込んだ「ちちおやガイダンス」、ダイバーシティ通信「いろどり」での育休取得紹介など考動革新につなげている。
また、両立支援から「真の活躍推進」を確立する取組みも展開。女性マネジャー有志による全社向けイベントや、営業メンバーが主体的に企画したライフとキャリアを考えるイベントなど、現場発信のサントリーらしいユニークな取組みを推し進めている。
●アフラック生命保険株式会社【アドバンス部門 大賞】
コンタクトセンター統括部 部長 岡本 文子 氏
1974年日本で初めてがん保険を発売するなど、「新たな価値の創造」を企業理念に掲げ、活力ある企業風土の醸成に向けて、女性活躍を強力に推進している。
指導的立場に占める女性社員の比率を2020年末までに30%以上とすることをKPIとし、2015年より施策に取り組み、数値目標は順調に進捗している。そして、次なるステップとして、ライン長ポスト(部下有り管理職)における女性割合を2025年末までに30%以上とするという新たな目標を掲げている。
女性活躍に向けた様々な取組みを展開し、全課長代理を対象とした女性管理職昇格プログラムでは、役員を巻き込み個別育成計画を策定。更に集合研修やメンタリング、アセスメントなどのプログラムを通じて、管理職に向けて徹底的にダイバーシティ推進の意義を理解するための施策を実施している。営業部門の女性パイプラインに対しては、強化施策として、ロールモデルの可視化や一時転勤制度等により経験の拡充、人脈の構築をバックアップしている。
一方、働き方の変革では、管理職自身がまず自分事化するように、所定労働時間の削減率や有給休暇の取得率を管理職の評価に組み込んだ。また、在宅勤務時の不要なプロセスを全て排除したことに加え、運用ルールの見直しを行った後、全社員が在宅勤務を実施した。これらの強力な取組みにより、所定労働時間の削減をはじめ、有休取得率や在宅勤務利用率のアップに繋げた。
また全社の女性管理職数の増加や、営業部門の女性ライン長比率も大幅進展すると同時に、女性社員の意識改革、管理職の行動変容にも成果が見られた。
受賞企業のベストプラクティスを共有する第2回ダイバーシティ推進責任者会議は、受賞企業の発表と受賞企業を囲んだグループセッションの組み合わせで毎年好評をいただいています。「全体を通して、非常に有意義な時間だった」、「細かい事も直接質問することができて、大変良かった」、「ざっくばらんに色々なことが伺えて大変学びなった」といった評価のご意見を今回も頂戴しました。
事務局では、参加企業の皆様にとって、より実り多く有意義な時間となるように、今後も運営を行ってまいります。
一覧