会員企業D&I部門を支援するJ-Winの活動の新しい取り組みである「第１回 男性ネットワーク ～男性による男性のための女性活躍推進を検討する会～」を、2017年7月25日(火)に機械振興会館で開催しました。
会員企業12社より14名の男性管理職の皆様がメンバーとして参加し、グループワークやディスカッションを通して「女性活躍推進」に関する課題の抽出や、分科会テーマの検討などを行いました。

会の概要
日本企業が「経営戦略としてのダイバーシティ・マネジメント」を促進し、定着させていくためには、管理職がD&I推進の価値と自らの役割・責任を理解し、女性の育成や登用に具体的な行動を起こすことが重要です。なかでも、特に「男性管理職」の理解と行動変革が、女性活躍推進を加速させるには不可欠と考えられます。
そこでJ-Winでは、「男性管理職の女性活躍推進に関する問題点を洗い出し、課題解決から提言策定、行動計画立案・実行につなげる」ことを目的とし、会員企業の男性管理職（人事やダイバーシティ推進担当者以外も含む）をメンバーとする検討会を立ち上げました。
会の開催は2018年3月までに5回を予定。メンバー同士で議論を行い、提言をまとめ発表し、自ら周りを巻き込んで具体的な行動に踏み出すことを目標としています。
また、業種の枠を超えた男性管理職ネットワークの構築は、実際に現場で女性のマネジメントに携わるメンバーが活発な情報交換や交流を行うことにより、当事者意識を強くし、自ら行動していくモチベーションを高めて、自社のD&I推進加速に貢献する役割を果たす効果をもたらすと期待しています。

【第１回　プログラム】
■事務局より／会の開催趣旨と目的、目標、プロセスの説明
■グループワーク／「女性活躍推進」について問題点の書き出し、共有
■ディスカッション／問題点の分類・整理、分科会テーマ・メンバー決定

■事務局より
D&Iを推進するためにはまず現状把握が大切であることを説明し、D&I推進の取り組みとしてJ-Winが定義する８つの領域(※)についてご紹介しました。

※J-Winが提唱する取組８領域
（1）経営トップのコミットメント
（2）D&I推進実行体制
（3）管理職のアカウンタビリティ
（4）女性の育成
（5）女性の意識改革
（6）働き方の変革
（7）業務プロセス・評価プロセスの見える化
（8）組織風土の変革・男性の意識改革

そして、８領域のなかで「管理職のアカウンタビリティ」に関する問題点について、事務局視点からのまとめを提示。また、参考として過去のJ-Win女性メンバーネットワーク分科会活動成果物の中から「管理職のアカウンタビリティ」に関連した項目（表１）を紹介し、女性の活躍のためには男性管理職の理解と行動が重要な関わりをもつことを説明しました。

（表１）　女性から見た男性管理職について
男性管理職は、女性を・・・だと思っている	女性は、男性管理職を・・・だと思っている
・男性に比べて昇進意欲に欠ける ・内勤向き、サポート業務向き ・プライベートや家庭を優先する ・考えていることがよくわからない	・D&I推進の価値を理解していない ・役割への固定概念がある、残っている ・過度の配慮をしている ・女性への接し方に戸惑う

■グループワーク＆ディスカッション
参加者が３グループに分かれ、自社で直面している課題や、日頃感じている女性活躍推進における問題点を書き出し、課題ごとに分類・整理。メンバーはほぼ初対面ながら積極的なネットワーキングを実施し、持ち寄った多くの課題について熱心に分析を行いました。
その結果をグループごとに発表し、参加者全員で共有。業種は異なっても、各社共通の課題や問題点を抱えていることなどが洗い出され、また、男性ならではの視点による現状の問題も多数抽出されました。
全員で課題の分類・整理の議論を行った結果、以下2つの分科会のテーマを決定しました。

◆分科会テーマ
『女性の職域拡大』
『D&I推進、理解と浸透』

第2回（9月開催予定）より、上記のテーマについて、施策作成に向けた検討・議論を行っていきます。