(1) 分科会活動状況の共有と横尾様からのご助言
(2) 横尾様へのQ&A
(3) 男性ネットワークメンバーからの感想
(4) 横尾様からの総括
(5) 分科会活動
1on1は極めて重要だが、単に相手と話すのではなく、問題意識を持って向き合うことが大切。クロス1on1もユニークな試みだと思う。次のステップに向かうためにもトライアルすることが大事。まずやってみること、部下を好きになることの2つを意識して進めて欲しい。
海外勤務の際に、同じ職場で働いている人や管理職に女性が多いことに驚いた。当初は馴染めなかったが、世界はこういうことなんだと実感した。日本に戻れば男性社会。女性も男性も同等に、やる気さえあれば、自由に働き方を選択できる環境づくりが大切だと感じた。
オールド・ボーイズ・ネットワークは粘土層。この人たちの意識や価値観を変えるのは難しい。仕組みを取り入れる、人事評価にダイバーシティの価値などの項目を設ける。時間もかかるが、自分事化して意識、価値観を変えていく。
OBNは、まだまだ認知されていない。男性ネットワークに参加されている皆さんはOBNを理解して主体性を持って活動されているが、周りはおそらくまだ他人事だと思う。難しい課題なので時間がかかる。会社によっても男女比率も違うし、職種でも違うので一律には言えない。
金融業界に勤め、経営企画の時にD&I推進を始めたが、役員も男性ばかりで、中々理解を得られなかった。社長になって自分で判断できるようになり、D&Iを評価項目に入れた所、徐々に浸透するようになった。活動を続けてOBNの認知度が上がってきた時に、何かしらの仕組みを取り入れていくことも必要になってくる。
女性側にも課題はある。「管理職になるために入ったのではない」とか「そんなことまでするのですか」とか言われたが、管理職の良いところを常に発信し続けることで「チャレンジしてみよう」という女性が少しずつ出てくる。継続が大事。 女性社員を対象にした研修を行った経験がある。女性役員や女性管理職から、なぜ女性活躍が必要なのかを語ってもらった。参加者からは「この会社のトップはここまで考えてくれている、安心して働ける、将来像も描ける」といったポジティブな評価をいただいた。 年に1回ぐらいはアンケートを取るなどして、変化を見続けることも大事。
● 「バイアス入ってる」
アンコンシャスバイアス(UB)は対処方法が難しい。本人は意識をしていないが、自然に「女性は・・」と仕分けしてしまっている。「それは違う」と指摘しても反応は鈍く、それだけ厄介な問題ということ。
以前、海外研修の派遣者を決める際、女性候補者がいても「女性には危険」などの理由で結局男性ばかりになっていた。それは思い込みで、本人も気付いていない。改めて海外研修派遣希望者のアンケートを取ったら、希望者は女性の方が多かった。
UBは、それを責めるのではなく、気づいてもらうことが大事だと思う。アンケートを定期的に取るなり、仕組みを入れたりする工夫が必要かも知れない。女性自身が主体性を持ってもらうためにも、この問題は大きい。アプローチや会話を常にやり続けることで、少しづつでも変えていくしかない。加えて、女性管理職の比率を上げていくことで意識を変えていくことも重要。