J-Win 第7回男性ネットワーク定例会を2020年12月23日に開催し、男性ネットワークメンバー15名がオンライン参加しました。

■ アジェンダ
（1）　分科会活動の共有とQ&A　（共有10分＋Q&A15分）×4グループ
（2）　分科会活動
（3）　本日のまとめ

男性ネットワーク活動の目的は、企業の経営戦略であるダイバーシティ＆インクルージョンを推進・加速させること。そのためには、男性管理職自らが女性活躍推進を阻んでいる「オールド・ボーイズ・ネットワーク」の存在に気付き、自分事として受け止め、課題を抽出し、議論を深め、解決策を導き出し行動を起こしていくことが重要です。
第7回男性ネットワーク定例会では、4つの分科会（チーム名：理想の管理職・バイアスについて考える・本気で1on1推進・Sixteen％）の活動状況を共有し、相互アドバイスを行いました。分科会は9月にテーマ検討を行い、10月に分科会を立ち上げ、現在はそれぞれの課題を深堀していく段階に入っています。お互いの活動状況を共有することで、新たな気付きや刺激が得られました。拡大会議や4月の理事会・ダイバー推進責任者会議での最終報告・提言に向けて、分科会活動が加速することが期待されます。



今回の分科会では、前回の4つのグループ分けを踏まえ、テーマや課題、ゴールについてディスカッションを行いました。

分科会の進捗状況の共有を行った第7回定例会の翌日（12/24）、男性ネットワーク分科会リーダーと内永理事長によるミーティングが開催されました。内永理事長からは、オールド・ボーイズ・ネットワーク（以下、OBN）の壁は高いが、これを飛び越えない限り日本のD＆Iは進んでいかない。D&I推進は経営戦略そのものであり、女性活躍推進はD&I推進の第一歩。それができなければ、それ以外の多様性を受容することなどは到底出来ない。皆さん自身がOBNに気づいて仲間を増やし、一点突破して広げていって欲しいと期待を述べられました。

以下、内永理事長からのコメントの抜粋です。

●理想の管理職
　・会社でポジションが上がっていくと、人・物・金を自分の責任で動かせる、
　　自分で判断できる裁量が増えるが、女性はそういうことが判っていない。
　　ぜひ、そのような話をして欲しい。
　・男性は笑いながら苦労話を出来るが、女性は真に受けてしまう。
　　武勇伝や苦労話ではなく、管理職の魅力を素直に、小さな声で伝えると
　　リアリティをもって聞くことができるのではないか。
　・上でも下でも苦労はあるが、上の方が苦労に対するリターンは大きいし
　　WLBも上ほど裁量がある。
　・上に行けば行くほど、本人の能力よりもネットワークが大事になる。
　・OBNは心地の良い空間で、他の人にはわからない。
　　ぜひ、そのようなことをあぶり出して欲しい。
●バイアスについて考える
　・OBNとアンコンシャスバイアス（UB）のポジショニングを明確にして欲しい。
　　UBを前面に出すと領域が広くなってしまい、OBNの焦点がぼやけてしまう。
　　UBが最も強く出ているのがOBN。
　・OBNは男女の関係を言っているのではなく、会社を築き上げてきた人たちが
　　共有している無意識の文化やルールや作法、価値観で、価値観を共有して
　　いない人や理解していない人（女性や中途入社、外国人などのマイノリティ）
　　にとってはバリアになる。
●本気で1on1推進
　・面白い取組みで、企業クロスの発想もユニークで良い、
　　副次的な効果も期待できそうだ。
　・OBNの弊害が炙り出せるかがポイント、1on1を目的に置くとOBNの炙り出しが薄まる。
　　1on1を活用して、自分たちのOBNを炙り出して、気づいて欲しい。
　　J-Winの男性NWの目的は、皆さんがOBNに気づき、
　　その壁を打ち破ってもらうことであることを常に意識して欲しい。
　・「1on1におけるOBNの弊害」の初めての発見者になることにバリューがある
　　のではないか。
●Sixteen％
　・イベントを開催し広めることはとても大事。どう納得させ、腹落ちさせるかがポイント。
　　自分はこんなことに気づいた等、具体的な事例をもとに皆さんからお話出来ると良い。
　　OBNは「なるほど、確かにそうだ」と共感できる具体的なものがまだ少なく、
　　中々浸透しない。具体的な事例をいくつ持っているかが価値になる。
　・日本特有の言葉の曖昧さ、言い方、阿吽の呼吸など、なぜそれが起きているのかまで
　　踏み込んで議論して欲しい。