「2018年度　第１回ダイバーシティ推進責任者会議」を、2018年4月24日（火）に日比谷図書文化館　日比谷コンベンションホール（大ホール）で開催しました。

今回は、「2018 J-Winダイバーシティ・アワード」総括のほか、J-Winの女性ネットワーク活動やD&I推進支援活動の2018年度活動方針などが共有されました。

■内永 ゆか子理事長メッセージ

●女性活躍のステージを意思決定や経営判断の場に！
J-Winの活動はスタートから12年目を迎え、これまでダイバーシティに関するさまざまな事例やベストプラクティスなどを各企業の皆さまと共有する形で進めてきました。女性活躍はダイバーシティ推進の第一歩であり、振り返ると管理職候補の母集団は大きくなり、管理職へのパイプラインを太くすることについては、かなり成果が出てきていると認識しています。しかし、本質は意思決定の場にいる管理職に多様性が展開されること。課長はファーストステップで、部長、本部長、役員へと広がらないと多様性のメリットが出ない。ダイバーシティの進捗度合いを数値化してアセスメントできる「J-Winダイバーシティ・アワード」の結果を見ると、課長代理、課長まではリッチになってきたものの、課長から部長、部長から役員へのパイプラインが細い状況。課長までのパイプライン形成は、ダイバーシティ担当者の役割に負うところが大きいですが、課長から部長、部長から役員を本当に増やすためには、本社人事と部門トップが連携して、そこにダイバーシティ担当部門が入り込み、一人ひとりの適性を見抜いて、登用することが重要です。
まさに、いま日本は、そのターニングポイントに来ています。目標達成のためにKPIを設定して、共通の評価項目など進捗状況を数値化して、見える化することがとても大事になります。その観点から、「J-Winダイバーシティ・アワード」は、ダイバーシティ推進の現状把握・分析・施策立案に役立つものです。

●女性リーダー育成活動と活動範囲を拡大
J-Win3層の女性ネットワークの一番最初となるHigh Potentialネットワークは、1年間でキャリアアップや自己実現のすばらしさを実感し、「意識」を変える（Switch-On！)ことを目指しています。今年度は、Next Stageネットワークを強化し、企業人としての成長と社外のネットワーク構築をサポートします。また、High Potentialネットワークの若年化に伴い、従来Executiveネットワークに担ってもらっていたGive Backの役割をNext Stageネットワークに移します。Executiveネットワークのメンバーには、ラウンドテーブルなどの機会で自身の経験を共有して、メンバーの育成とともにご自身のさらなる成長を目指していただきます。
そして、いままで東京を中心に行ってきた活動範囲を、日本全体に広げるべく、昨年度の関西に続き、今年度は九州に拡大します。なかなか東京だと活動に参加しづらいという声も頂戴していますので、ぜひ関西、九州の拠点を活用していただき、皆様と一緒にダイバーシティの推進を図っていきたいと考えています。


■「2018 J-Winダイバーシティ・アワード」総括


＜D&I推進状況＞
3年間の推移をみると、管理職一歩手前までのパイプラインは形成されつつあるものの、課長職以上の女性比率はまだ十分とはいえず、非管理職から管理職、課長職から上級管理職(部長職・役員)へのパイプライン形成が依然として課題である。

＜取組状況と傾向＞
①ダイバーシティ推進への本気度の深化
　　各職場で女性の登用・育成に重要な役割を担う管理職の育成・研修の施策が広がる
②女性の意識改革
　　メンタリング制度やロールモデルの提示の導入拡大
③働き方改革の加速
　　テレワークなどの多様な働き方、制度など、「ワークスタイル変革」が進化


■女性ネットワーク活動　2018年度の主な重点取組

　　・J-Win関西・九州支部との連携
　　・Next StageとExecutiveの各メンバーによるHigh Potential(第8期)メンバーへの分科会活動支援
　　・技術系内永塾(U-STEAM)の開講

■D&I推進支援活動　2018年度の活動方針

　　・昨年度から始めた「男性ネットワーク」や「特定課題検討会」を含め、課題の議論や事例の共有など、
　　　課題解決へのヒントを得る場の設定を増やす。
　　・九州支部単独で、ダイバーシティ推進責任者会議を3回開催し、コミュニケーション構築と
　　　推進活動の早期立ち上げを目指す。