「2017年度 第1回ダイバーシティ推進責任者会議」が、2017年4月21日(金)に東京ウィメンズプラザホールで開催されました。今回は、J-Win女性ネットワーク活動、D&I推進支援活動の2017年度活動方針や、「2017 J-Winダイバーシティ・アワード」総括などが共有されました。
当日の報告と内永理事長のメッセージをダイジェストでご紹介します。
■女性ネットワーク活動について
J-Winの3層ネットワーク概要紹介につづき、J-Win関西支部、関西ネットワークが始動する件をはじめ、2017年度の活動方針が共有されました。関西支部は、東京との合同プログラムや、地域でのネットワークの構築など、関西に拠点がある企業のD&I推進に取り組みます。
■D&I推進支援活動について
昨年度の振り返りとともに、2017年度のD&I推進支援活動の方針が共有されました。各企業のダイバーシティ推進者とベストプラクティスやD&I推進の最新情報などを共有し、企業がD&Iを推進していく上での課題解決のための支援を行っていきます。また、会員企業様とコミュニケーションを密にして、より一層の支援の充実を目指します。
■「2017 J-Winダイバーシティ・アワード」総括
「2017 J-Winダイバーシティ・アワード」の結果から見えるD&I推進状況や、取り組みの状況・傾向が共有されました。
<D&I推進状況>
3年間の推移をみると、各職位の女性比率は着実に増加しているが、非管理職から管理職への段差解消と、課長職から上級管理職へのパイプライン拡充が課題である。
<取り組みの状況と傾向>
① 経営トップのさらに強い関与=本気度の深化
次世代の育成や社員との直接対話など、トップが積極的に参加
② 男性管理職の意識改革
子育てや介護などとの両立支援に対する理解促進と施策が活発化
③ 女性候補者の戦略的育成
女性ネットワーキングや役員による女性リーダー育成、人事部連携による部署を越えた
職域拡大の動きが活発化
④ 働き方改革の加速
多様な働き方、制度など、「ワークスタイル変革」が進化
⑤ グループ内への展開拡大と地域内・異業種との交流
ベストプラクティスや課題の共有、実践など、グループ内、地域内でのネットワークが活発化
■内永 ゆか子理事長メッセージ
●活動を通してキャリアアップへの意欲を促進
J-Winは、スタートしてから昨年で10年を迎えました。「Women to the TOP!」という強いキャッチコピーで活動し、ダイバーシティに関するさまざまな事例やベストプラクティスなどを各企業の皆さまと共有する形で進めてきました。この10年を振り返ると、前半の5~6年は企業のトップを目指す意欲のある女性たちが多かったのですが、後半になると、十分な実力があるにもかかわらず、キャリアアップに消極的な女性が多いという課題も見えてきました。仕事に対する能力には男女の差はありませんが、女性に足りない部分は「意欲」です。J-Win3層の女性ネットワークの一番最初となるハイポテンシャルネットワークは、当初2年のスケジュールで活動していましたが、企業の皆様のニーズにスピード感をもって応えるべく、1年でまずマインドチェンジをしてもらうという方針に変えました。活動を通して「意欲」を持ち帰っていただきたいと考えています。
●企業に寄り添った対応を強化
近年、女性活躍推進や働き方改革に乗り出す企業が増える中で、ダイバーシティは会社の中で注目はされているものの、実際にはあまり知見が無い中で取り組んでいるというご担当者も多いのではないでしょうか。ダイバーシティは、企業によって成熟度、進捗レベルが大きく異なります。J-Winの会員企業の中でも、スタート時から参加している企業もあれば、新たに参加される企業もあります。また、金融などの女性社員が多い企業はダイバーシティ推進に早くから取り組んでいるケースが多く、男性社員の多い製造業やIT関連などは進みにくいという業種による違いもあるでしょう。先進的な取り組みを行っている企業には、事例を共有していただく機会も多いのですが、発信するだけではなく、さらに前進するための情報を得ていただく必要も感じています。こうした背景から、今年度から、ダイバーシティに対する成熟度の違いや個別事情を鑑みて、企業ごとの悩みや課題を解決できるような活動を行っていきたいと考えています。また、特にダイバーシティ推進には経営トップの関与が重要ですので、経営層に向けたアプローチなどもお手伝いしていきたいと考えています。企業に寄り添った対応を実践し、皆さまとともにさらにダイバーシティを推進して参りたいと考えております。