NPO J-Win : 事業内容

（１）女性メンバーのネットワーキング活動

定例会
著名な外部講師による講演会や、J-Win OG（卒業生）によるパネルディスカッション、それらを受けてのメンバー間ディスカッション、情報交換会など、毎月様々な形で異業種、異職種の交流と勉強会を行う。
分科会 　
より緊密なネットワークと自主研究を目的に、約250名のメンバーは10前後のテーマ別分科会のいずれかに所属。2年間で１つの課題を研究し、その成果を会員企業や社会へ還元する。
合宿　
女性メンバー全員が、一泊二日のセッションの中で、グループディスカッション、ワークショップなどを行う参加型のセミナー。ファシリテーター、まとめ作業、プレゼンテーションなど、さまざまな共同作業を通して能力アップを図り、一層の交流を深める。
海外研修 　
海外での女性の活躍状況の視察や、関連諸団体との交流、及び多くの女性ロールモデルに接する機会として、毎年海外研修を行う。視野が広がり長期の目標設定ができたなど、大きな成果が得られるとともに、グローバルネットワークを構築する。
ラウンドテーブル 　
キャリアプランや職場での悩み、課題など、さまざまな問題を小人数で話し合うことで、リーダーとしての課題を共有し、問題解決の方向性を探る。メンター的な役割を果たしている場でもある。

技術系女性グループの誕生　
女性メンバーの中にはいわゆる技術系の方が少なくありません。技術系固有の問題点が指摘されるようになり、09年度からは「技術系グループ」として、女性メンバー活動とリンクしながら、独自活動を展開しています。米国の女性技術者協会（ＳＷＥ）から各種のノウハウを享受しています。

（２）会員企業のダイバーシティ推進支援活動

ダイバーシティ推進事例勉強会
会員企業相互の推進事例の共有をはじめ、グローバル企業における推進施策・展開について学んだり、カタリストのダイバーシティ推進のフレームワークを使って自社の振り返りをしたりと、多角的にダイバーシティ推進について学ぶ。
ダイバーシティセミナー
ダイバーシティに関する先進的な取組みをしている国や組織の事例について、タイムリーな情報を提供し、かつ日本企業がそこから何を学ぶかを討議するセミナーを開く。
カタリストセミナー
姉妹組織であるカタリストから、第一線で活躍するコンサルタントやリサーチャーを招聘し、グローバルでのダイバーシティに関する最前線の知見を得るために講演会、セミナー、ワークショップなどを行う。
ベンチマーキング・リサーチ
カタリストがカタリスト会員企業向けに年1回実施するベンチマーキング・リサーチにJ-Win会員企業も参加する。自社のダイバーシティ推進の進捗度を確認し、地域別／産業別分析や、他社との比較、カタリスト賞受賞企業などとの比較により、効果的な施策立案に役立てる。参加企業には、個別レポートが提供される。

（３）J-Winアワード

会員企業のダイバーシティ進捗状況を検証し、その1年間に成果を上げた先進企業を表彰することで、より一層の推進の励みとします。またその取り組み事例を共有化することで、会員企業全体のダイバーシティ推進レベルの向上を図ることも目的としています。さらにこの賞は、「カタリスト・アワード」への登竜門と位置付けられ、受賞企業には、米国で開かれる世界のトップが参加する「カタリスト・アワード・ディナー」への招待券が贈られます。

（４）拡大会議

会員企業のトップ、エグゼクティブをはじめ、各社のダイバーシティ推進責任者、女性メンバーが年に1度全員集合。関連分野の政財界の方々や研究者などのゲストをお招きし、J-Winアワードの発表と活動報告を行い、ネットワーキングを深めます。Ｊ－Ｗin活動の1年間の集大成であるとともにダイバーシティ推進の場としています。毎回500名程度の方々が参加します。

（５）調査研究事業

調査
会員企業や女性メンバーを対象に、必要に応じて国内外の関連団体とも協力連携しながら、ダイバーシティに関する調査研究を行うとともに、ケースによっては個別企業へアドバイスも。
情報の収集および提供
ダイバーシティに関する国内外の情報を収集し、会員企業などが、それを効果的に活用できるよう提供する。
提携団体の情報の活用
米国カタリストやＳＷＥ等の、長年にわたる貴重な調査研究情報を、翻訳本として広く紹介すると共に、Webなどを活用してタイムリーに伝える。

（６）グローバル・ネットワーク

米国カタリスト（Catalyst）との提携 　
J-Winとカタリストは姉妹組織として、企業における女性活用とそのための環境整備、そして女性リーダー育成について、互いが有するノウハウ、ナレッジを分かち合い、グローバルな視点で「ダイバーシティ」という共通のビジョンに向け、協力し活動しています。　カタリストセミナーの開催の他、カタリストのベンチマーキングやアワード・ディナーへも参加しています。

カタリスト（Catalyst）とは・・・　
1962年の創立以来、差別のない職場環境の実現、女性のキャリア推進とビジネスの発展を目的に活動を展開する企業メンバー制のNPO団体です。米国、カナダ、ヨーロッパに拠点を置き、400社以上の会員企業を擁し、働く女性に関する様々な調査、情報、アドバイスの提供者として高い信頼を得ています。また、女性活用に顕著な成果を上げた企業に毎年授与する「カタリスト・アワード」と、その発表、表彰の場である「カタリスト・アワード・ディナー」は、全世界の先進企業に広く知られています

ＳＷＥとの提携
J-WinとSWEは姉妹組織として提携し、メンバー同士の活発な交流、意見交換を行いながら互いに刺激し合い、専門スキル、リーダーシップを磨き、女性技術者プロフェショナル、そしてリーダーを目指します。 J-Win技術者ネットワークメンバーは、SWEプロフェッショナルメンバーに提供されている各種プログラムを同じ条件で利用できます。

SWE（Society of Women Engineers）とは・・・
1950年に設立され、約2万人の女性技術者、技術・科学系学生の会員から構成される世界最大の女性技術者団体。米国シカゴを本拠に米国全土および海外数か所に活動拠点を置き、「技術者という職業が“クオリティ・オブ・ライフ”を推進する原動力であることを知らしめ、女性技術者が能力を最大限に発揮することにより、多様性がもたらす価値を証明する」ことを、ミッションとし活動しています。毎年開催される「SWEナショナルコンファレンス」には、世界中から6000名を超える女性技術者、学生が集まります。

その他のグローバルネットワーク 　
グローバルリーダーの育成を見据えて、「Women to the Top」を掲げるJ-Winでは、グローバルネットワークの構築や海外諸団体との連携を活発におこなっています。カタリスト、SWEのほかにも、ノルウエー大使館との共催で、NHO(ノルウエー経営者連盟)が開発した「女性エグゼクティブ育成プログラム」のセミナー開催、2010年に日本で開催されるAPECに合わせて、WLN(女性指導者ネットワーク)への参画、GLOBEWOMENへのパネラー参加など、グローバルな活動展開を積極的に行っています。

（７）社会への貢献活動

国、地方自治体、学校等への協力
内閣府男女共同参画局主催のシンポジウム、東京都主催の東京ウィメンズプラザでの事業、ふくい女性ネットへの協力、「女性と仕事の未来館」や高校でのキャリア教育事業など、各種の社会的事業にJ-Winとしても参加、セミナーを担当するなど、企業内にとどまらず、行政機関、公的機関への協力と社会への発信を積極的におこなっています。
社会への情報発信、提言活動
J-Winでは、「J-Win Report」を年4回発行。WEBのホームページと合わせてダイバーシティ活動や女性メンバー活動などを紹介。マスコミ取材も多く、07年、08年を通じて120件以上も新聞、雑誌等で紹介され、社会的な影響力も高まっています。 08年に実施した「働く女性4000名のワーク＆ライフ調査」は、マスコミに注目されただけでなく、小渕優子男女共同参画担当大臣との意見交換会が開かれるなど大きな反響を呼びました。