講演 「アメリカ合衆国憲法と多様性
ーアメリカ人は多様性をどう考えてきたかー」
慶應義塾大学 名誉教授
阿川 尚之氏
~全体の感想 参加者アンケートより~
―「ダイバーシティ&インクリュージョン」と当たり前のように言われている中でも、課題が多く多様性を推進するにあたっても、対策を立て進める必要があると感じた。
―多様性を解決するヒントとして、「ステレオタイプ」の見方は良くないこと、異なる意見を緩和するものとして、ユーモアの役目が大きいと感じたことなど、今後の行動に役立つ示唆に富んだ講義と質疑応答だった。
―有色人種が4割を占め、多様性が高いと言われる米国においても、想像以上に多様性のために軋轢などがあることを改めて感じました。発見と改めて捉え方を考えさせられるとともに、多様性の為に自らできることを考える良いきっかけとなる講演でした。
―日本では、Diversityと声高らかにうたわれるが、まだ芯がないように感じる。多様性と統一性の共存、多様だが対立、多様だが多様性は否定、禁止というように、諸外国においてもDiversityの捉えが異なる状況があることを理解した。機会の平等と結果の平等が興味深かった。
―阿川先生が冒頭「FACTは何か。ISSUEは何か。与えられたFACTを信じるな」と教育されたことがその後に大きな気付きをもたらしたという点に共感し、自分にも取り入れる必要があると思えたこと、またアメリカの多様性社会の歴史を改めて学べたことで「真の多様性」への理解を深める意味で非常に役立つ学びであった。大変有意義であった。
―目指すべき多様性をより深く理解でき、大変だけど自分の組織で推し進めていくべきと認識し、まずは自分のチームの構成を変えようと決意しました。
―多様性は、今まで見ていない・見ようとしなかった他者を認識し存在を容認することになると考えている。あくまで個人主義の欧米では「容認」ではなく「無視しない」でも多様性になるのではないかと考えていたが気づきを得られたと思う。
【阿川 尚之 氏のPROFILE】
慶應義塾大学 名誉教授
1951年生まれ。東京都出身。
慶應義塾大学法学部政治学科在学中に、米国ジョージタウン大学に留学。
慶應大学を中退後、ジョージタウン大学スクール・オブ・フォーリン・サーヴィス、
ならびにロースクール卒業。
ソニー、米国法律事務所を経て
1999年 慶應義塾大学総合政策学部教授
2002年-2005年 在アメリカ合衆国日本国大使館公使(広報文化担当)
2007年 慶應義塾大学総合政策学部長就任
2009年 慶應義塾常任理事就任
2016年 慶應義塾大学名誉教授、同年から2021年まで同志社大学特別客員教授。
他に西村総合法律事務所顧問、ヴァージニア大学ロースクール客員教授
、
ジョージタウン大学ロースクール客員教授などを歴任