「J-Win 2020年度　Next Stageネットワーク合宿」を、2021年2月5日(金)、6日(土)の2日間に亘り開催し、196名のメンバーがオンラインで参加しました。

■ 合宿概要
＜目的＞
Next Stageネットワークという学びの場を意識し、半年の活動を振り返り、意見交換を通じて新たな気づきを得る

＜アジェンダ＞
【1日目】

オープニング/オリエンテーション
内永理事長　講話
講演　福原　正大 氏　
「AIはあなたを超えられるか」
～リーダーとして己を知ることが何故大切なのか～
事務連絡
懇親会(任意参加）

【2日目】

研究（勉強）会中間報告
　 Executiveネットワークメンバーとのラウンドテーブル（新企画）
「上級管理職としての心構えとは。
企業に貢献する真の力をどのように身に付けられたか。」
　 クロージング
　

■ 内永理事長講話
合宿の冒頭に、己の力を知り、真の力を身に着けるために　学びを深めていく重要性を理解することを目的に、内永理事長に講話をいただきました。

以下に講話の様子をダイジェストでご紹介します。


●今より一歩先・一歩上を見て考える

Job型雇用が議論されだした背景には、会社が従業員の切り離しをしやすくしてトランスフォーメーションを容易にしたいという事情がある。会社のエグゼクティブの発言については、その裏にある背景事情（ビジネス環境や自社の置かれている現状）を考え、それについて自分ならどうするかを考えてほしい、それが今より一歩先・一歩上を見ることになる。
日本のメンバーシップ型は終身雇用が前提だった。ビジネスモデルが大きく変わらない時代には、Jobの内容が大きく変わることはなかったので、それで問題なかった。しかし今は、大きくトランスフォームしなければ会社が生き残れない時代。こういう時代に一番大事なことは個の成長。自分の力を過信せず、常に新しいことに興味をもって、それについて考えることだ。


■ ご講演 「AIはあなたを超えられるか」

以下に講演の様子をダイジェストでご紹介します。
(＊肩書き等は講演当時のものです。)


●答えのない問題に答えを出すこと
「答えのある問題」の領域はもうAIの得意とするところである。
AIによって想像を超える世界がすでに実現されている。囲碁ではAIから人が学ぶというシンギュラリティが起こっている。東ロボ君PJが続いていれば今や東大に間違いなく合格している。人間の意思決定パターンを蓄積し、例えば親の死後、親のようにしゃべるホログラムの再現は実現している。
日本における少子化はDXが進めば問題ではなく、むしろどんな仕事が残るかが問題である。

●人間の優位性とは何か
人間の行動は感情が動かないとおこらない。人間の感情に訴えるストーリーで語り、コンピテンシーを活かすことが重要。
また、AIが進展した世界では、何を考えねばならないか。トロッコ問題のように答えのない問題に答えを出さねばならなくなる。AIを活用し、必要なことを機能させるためには全てのことに解をつくらざるをえない。身近に迫られている例として自動運転である。これは倫理、哲学の問題であり、価値観がベースとなる。
　
●価値観をつくる
価値観がぶれるのは自分を突き詰めきれていないからである。ただし、自分の人間特性は自分ではわからない。なぜなら自分で思っていることではなく、他人が見る自分であるからである。それを測るひとつのツールとして360度評価と評価者のバイアス補正をAIで行っている取り組みを私はIGSで手掛けている。360度評価は自分のバイアスと自分自身を見つめなおすものなのだ。
大事なことは、自分の生き方がずれる時は、なぜかを考え、ブラッシュアップすることだ。

―AI進化の現状をわかりやすくお話いただき、そのうえでどう対処すべきか、単なる楽観論でも悲観論でもなく、現実を踏まえた考え方をお示しいただいた。

―人間だからこそ、をどのように発揮していくべきか、考えされられました。自分はどういう人間か、価値観は何か、じっくり考えていきたいです。

―自分の価値観を明確にすること、その上でストーリーとして語り、共通の価値観で行動することを学んだ。まずは価値観を改めて確認し行動しようと思います。

―考えさせられる問いが多く、インプットとブレストとを常にしているような感覚だった。福原様の熱意や思いが、画面越しでもとても伝わってきた。

―講演では未来のモノグラフを見せていただき、AIをぐっと近くに感じました。人間が主導権を握っていかないとならない危機感を感じ、刺激的で非常に勉強になりました。

■ 2日目　J-Win Exectiveネットワークメンバーとのラウンドテーブル
～Next Stageメンバーからの感想～

―判断する際の軸を持っていらっしゃったのと、その軸はキャリアを積むうえで培ったものと教えて頂いた。非常にポジティブで気さくな方で、QAでも我々の悩みを受け止めつつご自分の経験を踏まえとても有効なアドバイスをいただけた。

―JENの皆様の信条や心構えを直々に教えていただくとともに、こちらが抱える悩みや質問に丁寧にお答えいただけたことが非常に有難かった。

―多忙な中で努力を続け、考え、学習されていることがヒシヒシと伝わり、大きな刺激を受けた。 無理に力は入っていないものの、信念や軸がしっかりしていると感じ、だからこそ、とても明るく、周りにやさしく、誠実に接していらっしゃるんだな、と思いました。

―自分の足・頭・全身でここまでのポジションにたどり着いておられることがひしひしと伝わった。経験・実感のこもった言葉を多くいただき、ご自身の中で磨き上げてきた価値観・思想・言葉を伺う事ができた。

―リーダーとして成長、影響力を発揮する上で、女性に立ちはだかる壁や成長段階ごとの些細な悩みも、経験者としえ具体例を交えて解決の道筋を示していただき、自信を与えていただいた。

―自分自身を振り返れた。ありたい姿を明確にしてメッセージ発信することの大切さを学ばせて頂いた。

―ご自身の体験に裏付けられた、上級管理職を目指すうえで、大切にすべきポイントをたくさん教えて頂きました。またぜひ機会があれば、参加したいと思いました。