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女性活躍推進の必要性が叫ばれる一方で、世界各国の男女格差を示す指標、ジェンダーギャップ指数では、2019年の日本の順位は121位と過去最低になってしまいました。過去10年を振り返ると、2013年には安倍政権が女性活躍推進を成長戦略の中核として位置づけ、2016年には女性活躍推進法が施行されましたが、この10年間の推移では、さらにランクを落とす結果となっています。これは多様性を取り入れることが企業の経営戦略であり、女性活躍がその第一歩であることを充分に理解し、行動に移している世界の国々から、日本が取り残されていることを意味しています。![]() |
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海外研修報告は代表者4名によるオンラインパネルディスカッション方式でおこなわれました。
研修での印象的なプログラムとしてMale Champion of Change(MCC) の存在を取り上げ、男性こそが女性活躍のキーマンになるべきとの信念のもと、企業の経営トップがさまざまな企業に直接的な支援をしている活動を知り、真剣さに驚かされたとの報告がありました。さらに、オーストラリアを代表する女性リーダーからは「次のチャンスは簡単にはやってこない、恐れず挑戦すること」、「日本の女性は完璧主義者が多い、渉外となることもあるが勇気をもって完璧を目指さない」など、キャリアアップに向けての心構えについても多くを学ぶことができたようです。
J-Win D&I推進支援活動の取り組みである男性ネットワーク活動。第3期となる今年度の活動について、メンバーを代表して今尾 暁氏(日本航空株式会社)より報告がおこなわれました。
自身が所属する分科会「男性を科学する」チームでは、「女性活躍を阻害する男性管理職 固有の行動分析と処方箋~無意識に、女性社員のモチベーションをさげていませんか~」というテーマを設定。J-Winの女性メンバーの方々に「男性管理職が無意識に行っている職場での行動や考え方」についてのアンケートを実施し、女性の方々の本音のコメントに多くの気づきを得ることができました。男性陣が「無意識に」「悪意なく」おこなっていることが、女性社員のモチベーション低下につながっていることにきちんと気づき、自分ごととして行動を変えていくことが重要だとの認識に至っています。これらを踏まえて、「女性活躍に迷える男性管理職に贈る処方箋」として、「男性の行動を変える 愛の10か条」を作成。まず我々自身が「自分ごと」として行動を変え、「オールド・ボーイズ・ネットワーク」に風穴をあけ、男女・ジェンダーに関係なく、全員でスクラムを組んで活動を進めていきたいと思っています、と決意が語られました。
全日本空輸株式会社は2018年に企業賞【ベーシック部門】で大賞を受賞され、翌年の2019年には企業賞【アドバンス部門】での大賞受賞、そして2020年度は2年連続して企業賞【アドバンス部門】大賞受賞となりました。
日本航空株式会社 取締役会長の植木義晴氏より第9期High Potentialネットワークメンバー266名の卒業に向けた「はなむけの言葉」が贈られました。「皆さんの目標はWomen to the TOP、自らが考え、自らが行動する力を身につける、そして皆さんの強みは前例がないことでも前向きに考えられることです」。
ご自身のこれまでの経験より、キャリアアップを目指し多くの経験を積んでいく上で、様々な問題が立ちはばかること。人の命にかかわるような緊急事態に遭遇した際には、短時間に最良の手段を選ばなくてはならないことなどが事例として伝えられました。その時、あなたはすべてマニュアル通りに対応するのか、自分自身の意思を貫き最善策を取ろうと頑張るのか、といった質問が投げかけられ、これからTOPを目指そうとする皆さんが悩むのはここであり、答えというものはなく、答えを出すのは皆さん自身です、と付け加えられました。自分が歩んできた道を、自分の意思で貫き通すのはいばらの道です。楽な方法を取るならばマニュアル人間になればいい。でも、いばらの道も結構楽しいということを伝えておきます、と結ばれました。![]() |
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