「J-Win 第8期High Potentialネットワーク 9月度定例会」を、2018年9月10日（月）に機械振興会館で開催。大阪中継会場、九州中継会場と合わせ、206名のメンバーが参加しました。

■自身が目指すトップの具体的なイメージを持つ

今回の定例会のテーマは「トップとは何か」。
自身にとってのトップのイメージを具体的にすることを目的とし、株式会社三菱UFJ銀行 執行役員　コーポレート・コミュニケーション部長の南里 彩子氏を迎え、「私のライフキャリア」と題した講演を行いました。

2018年に同行の執行役員に就任した南里氏はJ-Win第1期生でもあり、その後J-Win Next Stageメンバーとして、2014年度から2016年度までは Next Stageネットワーク幹事長として活躍。ライフキャリアに対しての考え方や、入社してから歩んできた道のりの中での心の変化など、ご自身の経験を踏まえてお話しいただきました。
質疑応答では、J-Win活動が仕事にどのように生きているか、リーダーシップのあり方など、信念に基づいた力強い言葉に励まされ、前向きな気持ちになれる講演でした。

メンバーは、南里氏のポジティブな講演後に、キャリアアップにあたり今取り組むことを言葉にすることで、何をするべきか整理されるとともに、自分自身のキャリアについてもポジティブに考えることができました。これからのキャリアアップに向けた士気向上を図ることができた定例会となりました。



以下に講演の様子をダイジェストでご紹介します。
(＊肩書き等は講演当時のものです。)



●挑戦することで人は成長し続ける

以前、キャリアカウンセラーの勉強をした中で、心理学者のユングは「40歳は人生の正午」と言っています。今や人生100年時代。50歳はまだ人生の正午に過ぎず、30代、40代のみなさんはまだ午前中です。これからさまざまなことに挑戦し、成長することができます。私もこれからの50年のために、今この瞬間をどう生きるべきかを考え、成長し続けられる存在でありたいと思っています。法人営業担当で支社長を務めていた際は、支社のスローガンを「日々是挑戦」としていました。私自身はもちろん、一緒に働いているメンバーにもその考え方を伝えていきたいと考えています。毎日を生きていく中では、うまくいかないことや悔しい思いをすることもたくさんありますが、自分がどうなりたいか、どういう人生を歩いていきたいかを時々考えることで、軌道修正もできると思います。私自身、銀行に勤める一方で、J-Winのメンバーであり、家庭では妻であり、母であり、娘であり、さまざまな役割があります。こうした場面、場面で、多様な役割を果たしていくことが、人生の幅を広げてくれます。例えば、娘の学校の活動等に参加することも、自分の役割の一つであり、同時に自分を見直す場となっていると考えています。

●J-Winに積極的に参加することで意識もスキルも向上

J-Winには第1期生として参加しましたが、正直、最初は周りの積極的なメンバーに圧倒されるばかりでした。また、分科会では、業種や経験の異なる人達の意見をまとめることの難しさも体験。一方で、拡大会議やさまざまなプレゼンに向けて一致協力したり、他社の優れたノウハウを吸収できたり、J-Win活動が終わる頃には、ここでとても大きな経験を得たことに気付きました。仕事をしながら参加するのは大変で、私もすべて出席できたわけではないのですが、出席率の高かった人ほど、実りある経験として吸収していたと思います。多種多様な企業から集まったメンバーからの刺激や、マルチタスク・同時並行力の向上、電話会議・議事録作成などの会議を仕切るスキルも磨かれ、大勢の人を前にした拡大会議でのスピーチなども普段の仕事ではできない貴重な経験でした。また、内永理事長に「馬に乗ったり降りたりせず、キャリアの未知を追求して」と言われ続けたことで、ぼんやりしていた自分の意識も少しずつですが変わったと思いますし、J-Winとの出会いやJ-Win Next Stageネットワークで幹事長を引き受けた経験がなければ今までの道程は歩めなかったかもしれません。第1期の活動が終わり、暫くJ-Win活動から離れていた時に、さまざまな場面でJ-Winで身に付けたスキルやネットワークが生きていることを強く実感するようになりました。みなさんも、ぜひこの1年間の活動に積極的に参加してみてください。結果は後から必ずついてきます。もちろん、本業も忘れずに。

●自分らしいリーダーシップ力を目指して

リーダーシップというのは後天的な能力の一つと言われており、発揮方法は人それぞれです。磨けば磨くほどそれは研ぎ澄まされていくものだと私も信じて、自分のリーダーシップ力を向上していきたいと思っています。内永理事長が「上に行くと見える景色が変わる」と言われていましたが、それを実感する場面は確かにあります。一方で、細かい部分など、見えなくなる景色があるということも最近感じており、これも踏まえ、仕事をしなければいけないと考えています。メンバーを信頼して思い切って任せる力も大切です。また、リーダーとして、さまざまな場面で判断を求められることもありますが、できるだけ多角的な意見を収集し、自分の考えだけで決めつけるような判断をしないように心がけています。自分がすべて知っているとは思わずに知らないことは認め人に聞く、勉強する。とはいえ、時には全員反対しても推し進める勇気も必要。そして最後は自分が責任を取るという覚悟を持って判断をするのがリーダーのあるべき姿だと思っています。

●キャリアはたまたまの偶然から形成される

最後に、みなさんに「キャリアの8割はたまたまの偶然から形成される」という言葉を贈りたいと思います。これは、スタンフォード大学のクランボルツ教授の言葉で、キャリアは用意周到に綿密に計画し準備できるものではなく、たまたまの偶然をいかに意味のあるものに変えていくかが大切だと言っています。そして、偶然の出来事というのは本当に偶然に起きるわけではなく、その手前で自分が着々と準備をしているからこそチャンスがやってくるものだといいます。仕事は、紆余曲折で困難なことだらけですが、偶然の出来事を積極的に作り出し、意欲的に生かして、これからのキャリアを自ら切り開いていってください。


「南里氏の人柄に魅かれた」「前向きになれた」「ポジティブな姿勢が参考になった」との感想が多数
-　飾らないありのままの話を聞くことができ、共感できる部分も多かった
-　南里様のようになりたい！と感じた
-　いくつか心に残る言葉もあったので、今後意識していきたいと思う
-　ロールモデルではなくパーツモデルを見つける、という点が参考になった。ロールモデルがいないということでトップを目指せないという理由にはならないことを感じた