J-Win 第7期女性メンバー定例会が、2017年7月11日(火)に東京ウイメンズプラザ・ホールで開催され、215名のメンバーが参加しました。
前半は、「キャリアアップに対する"ポジティブマインド"を醸成する!」をテーマにワークショップを行いました。メンバー各自は事前に上位管理職者へのインタビューを実施。当日はその結果をグループで共有し、気づきをもとに、一人ひとりが「Topを目指すために明日からできること」の宣言をしました。「インタビューすることで、自分にもできるかもしれないと、大きな気持ちの変化があった」「グループディスカッションや宣言で色々な話を聞いて、自分にない視点に気づくことができた」など、今後のキャリアに対するポジティブな意見が多く聞かれました。
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日本における女性活躍推進の歴史は、さまざまな壁に当たりながら道を切り拓いてきた、内永理事長などに代表される第一世代に始まります。1985年入社の私は、女性が総合職になることが認められた雇用機会均等法施行下の第二世代。それから女性活躍推進が拡大する現在へと時代が移り変わり、みなさんは第三世代ということになるのではないでしょうか。アンケート結果によると、みなさんの中で「トップを目指したい」と答えた方は50%とのこと。半分の方はなぜトップを目指そうとは考えないのでしょうか。現状に満足している、責任を負いたくない、スキルが足りない、メリットがわからない、ロールモデルがいない・・・などの理由があがっているようです。しかし、スキルが足りないのであれば訓練すれば良いですし、ロールモデルは、誰かと同じ人間になるわけではないのですから、J-Winのような場で交流するさまざまな人たちや優れたリーダーから、自分にしっくりするポイントを見つけて取り入れていけば良いのです。キャリアプランというのは完全には自分一人では決まらないものです。ある程度柔軟に構えて、チャンスが来たら尻込みせずにチャレンジするというポジティブな気持ちで、自分を信じて進んでいただきたいと思います。
みなさんの中には、特定の分野に強みをもち、自分は専門職のままで良い、と思っている方もいるかもしれませんが、ぜひマネージメントにもチャレンジしてください。ポジションが上がると発言力が増し、トップに直に提言できる機会も生まれます。また、財界を動かす意思決定者とのネットワークの中でビジネスが決まることも。このような、ビジネスの醍醐味を味わえる場に自分も行きたい、という気持ちをぜひ持っていただきたいと思います。今の時代のリーダーに求められる、グローバルに通用するExecutive Presenceは、一日にして身につくものではありません。幅広い教養を身につけて人間性を磨き、礼儀や柔らかさなど、自分の特徴を出すようにしましょう。交渉力、説得能力、プレゼン力などたくましい部分も必要ですから、心身の強さを保つことも大切です。また、変化の激しい世の中では、新しい技術やサービスなどに常に敏感になり、勉強し続けることを怠ってはいけません。こうした日々の積み重ねと、組織をマネージメントした「経験知」、そして築いたネットワークが、大きな武器となります。自分に足りないものは何かを考えて、きつそうと思えるところにもあえてどんどん挑戦しましょう。これからは、スピード感を持って意思決定ができ、的確な指示ができて、良好なチームワークの中でメンバーをモチベートできるマネージャーが評価されます。みなさんも、多様な人材をマネージしながら、個人の能力を引き上げてチームワークを発揮することができるリーダーをぜひ目指してください。【鷺谷 万里 氏のPROFILE】
1985年一橋大学法学部卒業後、日本アイ・ビー・エム株式会社入社。営業現場を経験後、Asia Pacificに出向し、外国人役員補佐、Sales Operations、ソリューション企画業務を経験。2002年に社長直属で理事CMO。2005年、日本IBM初の営業系女性執行役員。その後 役員として 営業・マーケティングの両方のキャリアを歩む。2016年に株式会社セールスフォース・ドットコム 常務執行役員CMOに着任。 1998年から3年間女性活躍推進委員会(JWC)メンバー。1999年eWork(在宅勤務)制度立ち上げメンバー。2004-2010年JWC Leader。2005年 J-Win0期(IBMにて設立時)幹事長。2011年J-Win Executive ネットワーク幹事、2016年から幹事長。