J-Win7月度定例会が、2016年7月12日(火)に東京ウィメンズプラザホールで行われました。
J-Winメンバーとしての活動経験もある、学校法人国際文化アカデミー JTBトラベル&ホテルカレッジ 理事、教務部長 坂本友理氏と、NTTコミュニケーションズ株式会社 担当部長・前川祐賀子氏による講演が行われました。企業でキャリアアップしてきた経験の中での気づきや、J-Winの活動を通して得たことなど、先輩方のアドバイスに第6期女性メンバーたちも熱心に耳を傾けました。
ここでは、お二人の講演をダイジェストでご紹介します。
(肩書は講演当時のものです)
「 私は会社に活かされている
~運・タイミング・チャンス・人とのつながり~ 」
学校法人国際文化アカデミー JTBトラベル&ホテルカレッジ 理事
教務部長
坂本友理氏
●旅行業のビジネスモデルと働き方の変化
私が社会人になった1987年は、男女雇用機会均等法が1985年に施行され、まさに女性の働き方が変わった時代の幕開けでした。その頃、JTBの事業においても多くの変化がありました。まずは1987年の国鉄の民営化です。それまでJTBが委託を受けていた駅の旅行センター、定期券発行業務からの撤退、以前は交通公社が単独で制作していた時刻表をJRも作り出すなど、収入源やビジネスモデルが大きく変わったのです。
働き方においても、当時は時間外労働の制約(女性150時間、男性360時間)や、添乗員業務の制約(深夜業抵触)などの課題もあり、女性の活躍が求められる中での法律の壁もありました。
●支店長を経験して人材育成の大切さを実感
JTBでは、約95%は店頭営業か法人営業に配属になりますが、私は直接エンドユーザーには対応しない部署に配属され、4年目に本社に異動。少し変わったキャリアに対して20代の頃はコンプレックスを感じたこともありました。その後、30代、40代になると、いろいろなポジションを体験することができ、リーダーとしての楽しさも実感できました。
自分の経験の中で、節目となった業務がいくつかあります。ひとつは「広報」の業務です。事件、事故対応など、会社を代表してマスコミ対応をするなかで、リスクマネジメントを学びました。「支店長」になった際は、責任は重いけれど、やりがいを感じました。責任者としてのクレーム対応もありましたが、心をこめて対応したことで、お客様が継続してご利用いただき信頼関係が築けたこともありました。支店長の役割は人材育成です。社員の成長を見守りながら、お客様の信頼を損ねないようにマネジメントしていくことの重要性を学びました。
その後、新設された「ダイバーシティ推進」の仕事に携わることとなりました。JTBは女性の多い企業でありながら継続的に働ける環境になっていない、上層部には依然として男性が多いなど、会社が直面する課題に対して使命感を持って取り組み、J-Winにも参加することになったのです。
●J-Winの活動を通して学んだこと
J-Winには1期生として参加しました。多種多様な企業から選抜された、実行力、行動力のあるメンバー達と活動の中で、かなり鍛えられたと思っています。また、分科会活動など各メンバーの得意分野が生かされるのも、J-Win活動の良い点だと思います。私は海外研修の実行委員を担当し、研修を実行するためのプロセスが自分の会社と違うなど、最初は戸惑いもありましたが、苦労した分やりがいも大きかったです。
普段の仕事の中では各自いろいろ悩みを抱えていると思いますが、J-Winの活動に参加すると、みんなポジティブなので、様々な刺激をもらうことができました。内永理事長が「一生付き合える仲間を」とおっしゃっているように、私自身にとっても大切なネットワークとなりました。ぜひみなさんも、J-Winでの人と人とのつながりを大切にしながら、訪れるタイミングやチャンスを生かしていってほしいと思います。
【坂本友理氏のPROFILE】
学校法人国際文化アカデミー JTBトラベル&ホテルカレッジ理事、教務部長、として、学校運営に携わる。1987年に日本交通公社(現JTB)に入社。海外航空券(発券担当)、法務、株式会社JTB首都圏執行役員など、さまざまな経験を経て現職。小学校から大学までバレーボールを続け、日本バレーボール協会の理事も務める。
【前川祐賀子氏のPROFILE】
NTTコミュニケーションズ株式会社 アプリケーション&コンテンツサービス部 アプリケーションサービス部門第二G担当部長。1988年にNTTに入社(1999年に分社化しNTTコミュニケーションズ株式会社へ)。グローバルな業務を目指して、社内の留学制度を利用して米国留学。帰国後は国際調達室、OCNの立ち上げ業務、広報、などを経て現職。