「J-Win Executiveネットワーク11月度定例会」を、2020年11月17日(火)に港区の国際文化会館とオンラインで開催し、会場20名、WEB26名の計46名のメンバーが参加しました。

【アジェンダ】
■グローバルネットワーク活動報告
■ メンバー拡大活動報告
■ 研究会活動中間報告
■ 第2回理事長ラウンドテーブルについて／連絡事項
■ ご講演 「SDGsを羅針盤に 世界を転換する」　国連広報センター所長　根本　かおる氏　
■ 質疑応答
　

(＊肩書き等は講演当時のものです。)

～講演後の質疑応答より～
Q：　SDGsがシニアにあまり認識されていないのはショック。世代間の交流などは予定していないのか。
A：　日本は総理、すべての閣僚が参加してSDGs推進本部を作った。これは世界で見ても画期的。その下部に実務者レベルの会議体もある。必要なのは点ではなくて線、面の取り組みにしていくこと。そのための制度。学校でのカリキュラムにいれることも推進会議での提言により始まったが、世界に誇れること。国連は日本の主体の背中を押してあげる役割。日本では自治体や市民社会がSDGsに主体的に取り組んでいるので、その側面支援をしていきたい。

Q：　国連では様々な分野の課題に取り組んでいるが、日本はいろいろな分野で他国に遅れているとは思わないか。どうやったら追いつけると思うか。
A：　ジェンダーについて。マスメディアが一般の人の意識に及ぼす影響は大きい。もしかするとマスコミの描き方にも問題がある。半沢直樹に女性の銀行役員は出てこない。そういったことが意識に刷り込まれていく。メディアは半歩先を行くべき。民法キー局は女性の役員ゼロ。女性がコンテンツを作る部門の長になることは重要。管総理の国連による一般討論会は注目されたが、バランスの取れたマルチ主義を訴えてくれた。日本はいくつもの分野で国際的なイニシアチブをとっている（国民総保険など）。発展途上国に援助として提供している。コロナのワクチンを途上国にも提供する枠組み作りにも日本政府はいち早く拠出しているとか。日本政府はいろいろな場面でリーダーシップを発揮しているが、宣伝下手かもしれない。

Q：　女性役員が半数になって変化はあったか？国際的な分断も進んでいるように思うが打ち破る方策は。
A：　役員の50%が女性になるとおのずとして女性目線になる。提言への裏付けにもなる（実際に公約を守っていることが）。米中対立により安保理がうまくいかない。第3極の国、日本など調整できる国の出番だが、日本は国連への支持率が低い。国連が先進国を直接支援しないから？ただ他の先進国ではもっと高いので、この疎遠感を何とかしたいと思っている。

～講演の感想～
-　地球規模で持続可能性にむけたSDGｓの取り組みを環境、社会、経済と広範囲に渡りお話し
　　いただき、コロナからのより良い復興に向けて企業として、また個人として取り組むべき課題
　　も明確になった
-　教科書的なSDGｓの話ではなく、実践に基づいたリアリティある内容で大変勉強になった
-　「問題意識をもって行動し、仲間をもって拡大すれば社会を動かせる」の言葉が響いた。
　　自身の立場を最大限に生かし、課題を吸い上げ、社における決定に反映できるよう行動していきたい
-　若い世代の意見を聞くことが重要であること再認識しました。傾聴重視の対話機会を増やしたいと
　　思います
-　「だれひとり取り残さない」というメッセージに強く共感しました。特に根強く残るジェンダー、貧困、
　　人種といった我々が直面している課題に対して力強く立ち向かうエールをいただいたように
　　思います。まず、自身の身近な問題であるジェンダー問題についてはこれまで以上に
　　経営課題として取り組んでいきたい