「J-Win Executiveネットワーク7月度定例会」を、2020年7月14日(火)にオンラインで開催し、44名のメンバーが参加しました。

【アジェンダ】
■ 新メンバー紹介
■ 6月度定例会振り返り／連絡事項
■ ご講演 「日本国憲法と経済的自由～新たな価値とリスクを理解する～」
　 　帝人株式会社　相談役　大八木 成男 氏　
■ 質疑応答
■ オンライン懇親会


(＊肩書き等は講演当時のものです。)

1. 憲法をなぜ考えるのか？
2. 憲法の特徴
3. 憲法の建て付け
4. 憲法で謳われている内容
5. 激変する社会における新しい憲法論
6. 情報技術革命と新しいリスク
7. 議論すべき憲法課題
8. まとめ

～講演後の質疑応答より～
Q：　イノベーションを誘発するために事後対応が必要ということだが、うまくいっていない日本の課題について、どのように考えているか。
A：　経済団体がいろいろ提案をしているが、うまくいっていない。相当時間はかかる。リアルとバーチャルの中でいろいろ世の中は変わってきているし、リスキーな時代が来て新しい技術も生まれてくる。知恵の出しどころ。どう崩していくかは、事業を運営している人が一つ一つ解決していくことが必要。法律も絡んでいるし、安全性の問題もある。トヨタは日本中のどこでトヨタの車が走っているかを全て地図上で把握しているが、それが安全情報にもつながっている。イノベーションが実装されて社会貢献につながるのが良い。教育の世界ではイノベーションがかなり進むのではないかと思う。

Q：　国民の自由闊達な意見を引き出すためには、何からどう変えたらよいのか。
A：　憲法リテラシーの問題だと思う。大事なのは、条文に何が書いてあるのではなく、我々の権利で嫌なら変えればいいということ。生存権は基本的な権利。

Q：　ベーシックインカムの論点について、憲法の観点でみたらどう考えたらよいか。
A：　生存権から考えるのか、経済的観点で考えるのか、いろいろな観点がある。ベースは倫理観の問題。消費を促進してベースを上げるにはどうしたらよいのか、財源をどうするのか、長期停滞経済をどう活性化するのか、まだいろいろ課題は出てくると思う。

～講演の感想～
-　日本国憲法を、国民であると同時に経済人である私たちがどのようにとらえるか理解出来て
　　いなかったことに気づくことができました。
　　データ社会と表現の自由等、今日かつ未来の課題に経済人としてどう向き合うべきか、
　　「憲法」という視座を与えていただき大変有用でした
-　憲法と日本経済の未来の繋がりがよく理解できました。個人として、企業人として
　　何ができるのかもう少し掘り下げてみたいと思います
-　変化が激しい時代にあって、事業に関係して憲法や附属法の理解を進めるべきと考えた
-　引き続き、研究会で深掘りしたいという意欲が高まった