「J-Win Executiveネットワーク　9月度定例会」を、2018年9月12日（水）に港区のTEPIAニューオータニTokyoで開催しました。

■ミレニアル世代に学ぶ

今回は"ミレニアル世代に学ぶ"をテーマに、落合　陽一氏を講師に迎え、「日本再興戦略と多様性」について講演いただきました。
Executiveネットワークでは、今年度「これからの日本を考える」研究会が立ち上がっており、当研究会で、落合氏の『日本再興戦略』を課題図書とし事前に議論を深めたうえでの聴講となりました。内永理事長・Executiveネットワークメンバーおよびゲスト参加者を含め、全体で30名を超える受講者が集まり、大盛況となりました。

受講者の期待が高まる中、早めの時間にご到着いただいた落合氏の講演は、落合氏のiPadがプロジェクターに投影され、画面のPPTへリアルタイムで手書きペンによる追記が繰り広げられるという、テクノロジーの活用をあらためて思い知る印象的な始まりとなりました。
落合氏は略歴にもある通り、メディアアーティスト、大学准教授、学長補佐、デジタルネイチャー研究室主宰、他、自身でCEOを務める事業も経営し、かつ、政治との関わりにおいて自身の主張を融合させていく動き等、その活動範囲は多岐に渡ります。日本のGDPの成長が鈍化し少子高齢化が進行している中での、日本社会の問題点を独特な視点から分析し、今後、日本が（日本人が）為すべきことは何か、また、テクノロジーとアートの可能性、2020年のパラリンピックまでに障がいを克服するための課題の解決を主張されていました。特に、高齢者を支える若年層が不足するのであれば、移民を迎えるのか、高齢者が国外に出るのか、または、若年層の負荷を減らすためのテクノロジーの活用が低コストで提供できなくてはいけないといったことを、世界に先んじて高齢化が進んでいる日本だからこそ、解決策を見出して世界に発信すべきとの主張をされていました。千利休の戦国時代における美学（わび・さび文化、質素（シンプル）から付加価値をつけ文化を創る）が現代の日本の社会において同様に実践される可能性があるとすれば、このようなミレニアル世代のリーダーたちによるものなのかもしれないと思うほど、日本の将来を俯瞰し、解決策を模索し、そしてできることから実行に移しているという頼もしさを感じられるご講演でした。

新しい刺激を得て、落合氏が帰られた後もメンバー間による意見交換は続き、活性化した定例会となりました。